翔ぶが如くのあらすじと感想第21話「慶喜の裏切り」。文久3年7月薩英戦争の戦端が開かれる。敵は最新鋭のアームストロング砲を100門超擁する英国艦隊7隻、一方薩軍は沿岸から錦江湾に侵入する英国艦船を80門の大砲で迎え撃つがその飛距離は短い。大久保は劣勢を打開すべくある「奇策」を思い付く。翔ぶが如くのあらすじと感想第21話

翔ぶが如くのあらすじ第21話「慶喜の裏切り」

幕府から10万ポンド(約30万両)をせしめた英国は薩摩藩にも犯人の処刑と2.5万ポンドの賠償金を求めた。しかし、薩摩藩はこれを拒否!いよいよ戦端が開かれる事になる。文久3年6月27日、英国艦隊は嵐の中その姿を錦江湾に見せた。薩摩藩の戦力は斉彬時代に鋳造された80ポンド砲と水雷が中心。鹿児島沿岸、桜島西岸に砲台を設置する。しかし・・・鹿児島から桜島までは約4キロの距離があるが、大砲の射程は1キロ。英国艦隊は射程4キロの最新鋭アームストロング砲を装備。




7月2日、台風が迫る中薩英戦争は今まさに始まろうとしていた。

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翔ぶが如くのあらすじ第21話上巻「薩英戦争開戦」

「天保山の砲台から合図の一発があったら一斉に砲撃じゃ!」



英国艦隊の薩摩汽船3隻を掠奪により、戦端が開く覚悟を決めた薩摩軍は大久保の命より臨戦態勢を整える。信吾達精忠組は「寺田屋事件」の汚名をそそごうと決死の覚悟で砲台に張り付く。



「ドーン!」

「よし!一斉に撃て!!」



鹿児島沿岸から一斉に砲撃が開始される。薩摩軍の大砲の射程は1キロと短く、また必ずしも精度の高い射撃が可能な訳ではなかったが・・・!



「おお!当たったぞ!」



英国艦隊は桜島側の砲台の存在を知らず、砲撃が直撃し動揺する。また、折から台風の影響もあり英国艦隊はやや統制を欠いて、薩摩軍の射程圏内に侵入した事、そして、英国艦隊は不運、つまり薩摩軍にとっては僥倖、な事に旗艦の艦長が艦橋付近への大砲の直撃を受けて戦死。戦況は大方の予想に反して薩摩軍に有利に運ぶ。





しかし。




体制を立て直した英国艦隊は翌、7月3日に反撃に出る。アームストロング砲の一斉射撃で薩摩軍の砲台はほぼ壊滅の憂き目を見る。さらに、市街地にも砲撃を開始。



「集成館が燃えております!!」

「何!?」

「市街地にも火の手が回っておりもす!!」



市街地の1/10が焼け落ちる。女子供老人たちは疎開を余儀なくされるが、大久保の父利世は、足手まといにはなりたくないと、非難を拒否するのであった。この戦乱のさなか、利世はこの世を去る。




再び夜になるが、薩摩軍の砲台は破壊しつくされていた。



「どないしもんそ・・・!」

「くそ!大砲がもうない・・・!」

「明日は敵の上陸に備え水際作戦じゃ・・・!」



大山や有村、信吾は陸上戦の守りに頭を悩ませるが・・・。



「そうじゃ!!!誰か日置まで馬を走らせてほしい!」



大久保は突然立ち上がる。




大久保が日置まで人をやりもって来させたのは「おでだい」という麻の茎を煮る長樽である。パッと見が大砲に見えないこともない。




薩摩軍は夜通し「おでだい」を大砲に見立てるように、沿岸へと備える。



「Oh-!No!!!」



英国艦隊は前日までの戦闘で多くの犠牲を出していた事もあり、新たな「新式大砲」の登場についに錦江湾を後にするのであった。ここに薩英戦争は両者痛み分けで幕を閉じる。



「これがエゲレスの砲弾か?」



薩軍の砲弾は「弾丸」であるが英国艦隊から届いた砲弾は椎の実型の砲弾であった。久光は大久保と小松から説明受ける。



「今回は良い教訓を得たと存じます」



小松は、長州のようにただやみくもに異人を斬り、砲撃するのは



「小攘夷」



であり、これからは異国に学び、戦力を整え真の攘夷、



「大攘夷」



を行うべきであると久光に説く。大久保が続ける。



「優れたもの学ぶ事のどこが悪いのでしょうか?」

「異国の長所を学び、異国と対峙する事こそ亡き斉彬公の御意思」



久光は薩摩の面目を保つ事を条件に英国との和睦をすすめる事を認める。




その頃、西郷は遠く沖永良部島で薩英戦争勃発の知らせを受ける。詳細な情報を得ることは出来なかったが、故郷、



「薩摩の危機」



に、いてもたってもいられず、労を破り丸太船で薩摩へ帰還したいと考える。しかし、川口雪篷にその想いを見破られ、



「時期を待て」



と、止められる。
川口雪篷は西郷を粗末な船で薩摩へと向かわせて、鱶の餌にする訳にはいかないと言うのであった。

翔ぶが如くのあらすじ第21話中巻「京都掌握」

薩英戦争から一月後。薩摩藩は「朝廷」と「幕府」を護るという一点において会津と手を結び、長州派を京都から追い出す事に成功する。




所謂「八月十八日の政変」である。




長州は三条実美など7人の公家を擁して都落ちする。




また久光は再び政治の表舞台に立つべく大軍を率いて上洛する。今回の上洛は勅命によるものである。また、前回の上洛時に「寺田屋事件」を起こした信吾や弥助も帯同を許される。京都に入った信吾はまるで何事もなかったかのように賑わう寺田屋を眺める有馬新七や森山など、寺田屋で散った命を思い出していた。




一方、大久保は岩倉を尋ねる。岩倉は薩英戦争の結果、諸外国も日本を占領する事は簡単ではないと認識しているらしいこと、また、英国の兄弟国でもある米国が南北戦争中で援軍を出す事が難しいであろうことを話す。




さらに、大久保は与田を伴い江戸へと下向。老中板倉と談判し、英国との和睦の条件である2.5万ポンドを半ば脅すような形で融資させる事に成功する。



「もし、お借り出来ぬのであれば・・・」

「この与田が英国公司を斬り、その後見事に腹を切ります」



元治元年正月。




将軍家茂、その後見職の一橋慶喜、さらに雄藩大名が京都に集結し参与会議が開かれる事になる。政治の中心は名実ともに京へ移ったのである。




藩主の父、西郷に言わせせれば「ただの三郎」であった久光も官位を得て調整参与に就任する。




久光は上機嫌でこれまで働きのあった大久保や小松、さらには有村俊斎や大山格之助などと酒宴を催す。



「此度はまっとておめでとうございもす!」

「・・・これで儂も無位無官ではなか!」



久光は上機嫌である。



「従四位下に叙し、左近衛権少将におわします!!」



宴会部長の有村俊斎が囃すと久光も益々上機嫌であった。また、「異人嫌い」で知られる孝明天皇に対して如何に開国を解くべきかといった話題も上がる。



「これからは益々調停を休んじ、一橋公を盛り立てるつもりじゃ!」



その一橋慶喜は、参与会議の1人でもある松平容保と密かに会っていた。

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翔ぶが如くのあらすじ第21話下巻「慶喜酒乱」

京に仮に設けられた一橋邸には実家である水戸徳川家からではなく、町火消し「を組」から選抜された若衆と新門辰五郎が詰めていた。




そこに、松平容保が招かれていた。慶喜は松平容保に驚くべき計画を告げる。



「此度攘夷をもって幕府の方針とする旨心得願いたい」

「なんと!?攘夷は国を誤ると我らは反対してきたはず!」



松平容保はようやく「参与会議」も始まりこれからと言うときにいったいなぜと尋ねる。




慶喜はそれが「余分である」と言う。




薩摩などは越前や宇和島を誘い合わせ、帝の側近に「開国」を吹き込んでいる。もし、このまま慶喜がそれを受け入れてしまえば薩摩の権威が益々上がる。



「儂は攘夷をもって人心を掌握するつもりじゃ!」

「しかし!今更、攘夷など出来ようはずもございませぬ!」

「・・・話は最後まで聞かれよ・・・!」



慶喜は、まず攘夷もって実権を幕府に取り戻した後に、慶喜自ら「開国」を帝に説くと言う。事実上、梯子を外される薩摩藩は、御上の意向を踏みにじり、異国に媚を売るものととしての責めを負わせるという。




松平容保はかつて、薩摩藩は一橋慶喜を将軍に付けようと奔走していたはずだとと言いますが・・・。



「そのような事を頼んだ覚えはない!」

「今は将軍後見職として徳川のためにならぬモノは全力で退ける」

「無論、会津は一門として我らに賛同されると思っているが・・・!」



松平容保はそこまで言われては従うより他になかった。



「ではまず、中川宮へ参ろう」

「大局を誤らす帝側近を懲らしめねばらぬでな」



一橋慶喜は開国派であった同士(薩摩、宇和島、越前)を連れて、中川宮邸へ押しかける。そこで、慶喜はしたたかに酔っ払う。酒が進み過ぎている事を、中川宮や宇和島公は心配するが・・・。



「中川宮に申し上げたい儀がございます」

「まず!この3人は天下の愚物!天下の奸物!」

「特に薩摩の奸某はよく知られております!」

「宮にはこれに乗って天下を誤られてはなりませぬぞ!」



久光の顔は怒りで真っ赤である。中川宮は酔った上での戯言と笑っているが‥‥。



「宮におかれましては覚えがないとは言わせませぬ!」

「今後は勅命勅諚などを一大名に下す事なきように!」



中川宮は黙ってしまう。慶喜は今後は「勅命勅諚」などには頼らずに国政を運営すると宣言。
さらに。



「この3人に国を想う誠があるのもまた事実」

「しかし!愚物故、埒もない公家衆を抱き込み、己の主張を遂げんとする!」

「そして、国家の方針を混乱させております」

「何故宮はこれなる3人をご信用される?」

「これなる薩摩にお台所をお任せあるからであろ?」

「明日よりこの慶喜が台所を任せなさい!」

「これより天下の将軍後見職と天下の愚物を一緒にめさるな!」



そこまで叫ぶと酔いつぶれしまう。




松平容保や宇和島公伊達宗城、越前公松平春嶽は慶喜を外へ運ぼうとするが・・・。



「儂は迷惑でごわす!」



久光は怒り1人帰ってしまう。藩邸も戻った久光は大久保に事の次第を怒りながら話す。



「いったいなぜそのような?」

「あのお方とはやっていけん!」

「いや!国父様、これこそが一橋様の魂胆やもしれませぬ」



政局は思わぬ方向へ向かう。新しい政局が大久保の前に立ちふさがる。

翔ぶが如くの感想21話「慶喜の裏切り」

翔ぶが如くの感想第21話です。薩英戦争は終結。所詮は未開の原住民と油断したのでしょうか?「文明国」英国は油断と不運が重なり薩摩軍から手痛い反撃を喰らいます。一概に「勝敗」を論じる事は出来ませんが、英国艦隊は司令長官はじめ薩摩軍よりも多大な人的被害を出して引き上げます。
(もっとも、市街地の1割が焼かれるなど薩摩の被害も軽くはない)

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翔ぶが如くの感想21話「戦って気付く」

「長州のように異人を斬って砲撃する攘夷は小攘夷」

「異国の優れた点を学び力を蓄え異国と対峙するが大攘夷」



昨今、感じるのは「経営者も子供と一緒」で転びながら学ぶという事なんですよね。特にオーナー企業(私の仕官先はいつも王国で共和国はなかた)でも顕著。




社員からすると、



「殿、ご乱心!!」



みたいな事もあります。でも、先回りして、止めても嫌われたり、処分されたりするだけ。



「いっそ、怪我してもらう」



方がよく学ぶ。
今回の「薩英戦争」でようやく久光も「学んだ」んでしょうね。




経営者に怪我をさせる時は「致命傷」にならないように上手く怪我させた上に経営者の誇りを傷つけてはならない。




宮仕えに求められる能力はいつの世も変わらないのかな。




因みに、大久保はまた、成長していますね。



「おうおう、幕府さんよ!2.5万ポンド貸してくれや」

「ふざけんな!」

「じゃあ、ちょっくら英国公使斬って切腹するわ」

「ま、待て!」



いや、成長と言っていいのか?因みに、この2.5万ポンドは結局幕府には返済されません。しかし「江戸の仇は京で」大久保の前にさらにやり手の慶喜が立ちふさがる・・・。

翔ぶが如くの感想21話「会津の悲劇!松平容保登場!」

翔ぶが如く第21話で悲劇の武将松平容保が初見参。松平容保、前世は我が子信繁でございました・・・!



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私は基本的には「政治優先」に物事を進める事を好みません。後に、「明治維新」の帰結は「無条件降伏」という最悪の結果に至る訳ですが、その時期に行われていた事こそ「政治優先」のチキンレース。



「米帝に勝てるの??」

「ぶっちゃけ無理っすwwでもそれ御前会議で言えないからヨロww」



若い頃は「メンツを重んじる」「本音と建前」を日本人特有の「宿痾」だと思っていましたが歳を重ねると分かるんですよね。




残念ながら・・・いや、幸いか?これは「人類の宿痾」なのかな。
(例えば、独ソ戦初期のソ連、ベトナム戦争時の米帝)




そして「政治優先」に動ける人間の方が主導権を発揮する事が多い。公家衆の攘夷はある意味では「思考停止」なんですよね。誤解してはいけないのは公家衆(孝明天皇はともかく)はうっすら分かってはいる。



「・・・攘夷など本当に出来るんでおじゃろうか?」



しかし、自分で考える事を止めて「信じたい現実」に逃避をしている。一方で慶喜はある意味ではタチが悪い。



「攘夷など不可能」



と、言う事をよーく分かっていながら「徳川のために政治的に利用する」という事を決意。




そして、いつの世も振り回される人が必要なんですよね。




会津藩主松平容保。




話、めっちゃ飛びますけど「電通鬼十則」。



「振り回されるな、振り回せ」



これは一種の「真理」を突いているとは思う。
ただし、無神経な人にしか出来ない。




以上、翔ぶが如くのあらすじと感想第21話「慶喜の裏切り」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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