武田信玄のあらすじ第25話「悲劇の発端」。京の都を目指す戦国大名のレースは、言わば自分の寿命との戦いでもある。永禄三年(1560年)当時信玄を取り巻く武将の年齢は様々であった。信玄40歳。天下統一を成し遂げた家康は19歳であった。

人生50年と言われた戦国時代、命には限りがある。過酷な生存競争を生き抜く戦国の男たち。天下統一は敵との戦いでありかつまた己との戦いでもある。

武田信玄第25話上巻~悲劇か喜劇か~

永禄三年(1560年)5月21日。



「申しあげます!一昨日今川義元殿織田勢に襲われ討死されました!」



今川義元殿討死。この報告は晴信以外の我が武田の武将にとっては正に晴天の霹靂にございます。今川勢は二万を優に超え、対する織田勢は精々五千にも満たない。信繁はその事実が信じられません。晴信は混乱の最中行方不明となっている山本勘助殿以下の武田勢の保護を最優先に信廉に手勢を率いて駿河国境を警戒するように命じます。

→武田信玄(大河ドラマ)の感想第25話「悲劇の発端」へ

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甲斐

今川義元殿は我が孫義信の義理の父親でもあります。正義感の強く、また妻於津禰(おつね)を大切に想う義信は黙っておりません。



「父上!今川義元殿が仇討ましょうぞ!!」



義信と於津禰は晴信、そして三条殿の元へ参ると今川義元殿の弔い合戦を申し出ます。於津禰もまた涙ながらに仇討を願い出ます。



「お願い申し上げます!父の敵を討って下さい!」



晴信はいつか必ず織田信長の首を取ると言いますが、義信は今すぐにでも軍勢を率いて尾張へと侵攻したいと言います。



「於津禰、其方も武家の娘。取り乱してはなりませぬ」



三条殿は於津禰を諭します。晴信は義元殿を失い混乱の最中にある今川家の方針に口を挟むことは出来ないと言います。



「今は黙って事の成り行きを見守るしかない」



義信も於津禰も晴信が言っている事は理解は出来ます。二人は悲しみを堪え、機会を待つことに。



「必ず信長の首を取る。父上も同じ気持ちじゃ」



一方、裏方へ戻った三条に八重は晴れやかな笑顔を見せます。



「尾張の織田信長という者!姫様のために天から遣わされたのでしょう!」

「八重、言葉が過ぎまする」



八重は構わず続けます。そう、義元殿が亡くなった事で西への出口がぽっかりと穴が開いた。また、もし義元殿が天下を獲れば三条殿の願いは叶わなかった。



「御父上(義元)の不幸が大きな光明を生んだのでございます!」



於津禰が義信に手を引かれて都へ上る様が見えると言います。八重は以前、晴信が「都に上る事を怖れている」と言っておりましたが、今川義元殿が亡く、光あふれる都への道が開かれた以上その光を無視することは出来ない。




兎に角、大喜びの八重でございます。

駿河

駿府城


「義元が命奪われも、この駿河の国が滅びた訳ではありません」



駿河国もまた義元殿討死の報に衝撃を受けております。いかなる奇策を用いたとは言え二万五千の大軍を率いた義元殿が戦わずに敗れるとは。




太原崇孚殿亡きあと義元殿を支えてきた岡部美濃守殿をはじめ、多くの有力家臣も命を落としております。



「あれ程までに油断あるなと申したのに(涙目)」



早急に新体制を構築しなければなりません。



「氏真、今日より其方が国主、国主の席へ」

「はい」

「氏真の元新たな国を築いてみせるのじゃ」



新たに側近として氏真殿を支えるのは庵原忠胤殿と三浦与一殿。そこへ信虎様お目通りを願っておるとの知らせが。



「やーやー寿桂尼殿!此度は一大事にござる」



信虎殿は一通りのお悔やみを申したのち、新たな国主となった氏真殿に今後の方針を問います。氏真殿はまず国内に平静を取り戻すといった事を言います。信虎様は氏真殿は駿河のみならず、遠江、三河の国主でもあると忠告し、



「信長など一捻りにしなければなりませぬぞ!」



溜まりかねた寿桂尼様は信虎様を制します。



「信虎殿!ここは駿河!甲斐ではござらぬ!」

「儂は氏真と話しておる!!!」



女子が政に口を挟むのは不吉を呼ぶ。信虎様は寿桂尼様に今回の義元殿を討死の責任は寿桂尼様にあると言います。さしもの寿桂尼様も義元殿討死の後ではいつもの元気はないようでございます。

武田信玄第25話中巻~勘助帰る~

今川義元殿の元へと派遣されていた山本勘助殿は無事帰還を果たします。勿論、織田信長殿との間で交わされた密約は晴信と勘助殿以外は知る由もない事でございます。

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恩賞

「勘助。よく戻った。其の方の働き見事。恩賞を与える」



晴信は密命を果たした勘助殿に今回はどのような望みでも叶えると申します。



「しからば。息子勘一をお引き立て頂きたく」



勘助殿は息子勘一殿の将来を晴信に頼みます。晴信はそれは勿論叶えようと言いますが其れは恩賞とは言えないので、何でも望みを言うように促します。



「此度の事、後悔しているのか?」

「いえ!後悔はしておりませぬ。ただ」



勘助殿は自分の元主を葬った事で恩賞を受け取る事は出来ないと言います。



「勘助。恩賞を受取り自らの働きを勘一にも話して聞かせるのじゃ」



晴信は勘助殿の働きは甲斐にとっては重要で名誉な事であり恩賞を受け取るに値するということ、また、ここで恩賞を受け取らなければ、自分の行為にケリを付けなければ、これから勘助自身が苦しむ事になると言います。



「恨むなら、儂を恨むのじゃ」

裏切りの代償

勘助殿は晴信の元を後にして城下の自らの家へ向かいますが・・・。何者かに後を付けられている事を感じ取ります。



「何者じゃ」

「山本勘助だな。我らは駿河の乱波じゃ」



三人の覆面の男に囲まれています。頭目らしき男は駿河からずっと勘助殿を付けて来たと言います。そして、元駿河に仕えていながら裏切った勘助殿の首を持ち帰ると言います。



「覚悟!」

「は!!」



瞬く間に二人を斬り殺します。
残るは一人。
しかし、勘助殿は太刀を下げます。



「儂を斬るのじゃ」

「!?」

「さあ!斬るのじゃ!!!!」

「!?」



しかし、相手は勘助殿の気迫に呑まれて動けません。



「何をしておるのじゃ!!!!」

「ぐわ!」



勘助殿は残った一人も斬り伏せます。ふと、後ろに倒れていた一人にはまだ息がある事に気が付きます。覆面を取るとその男、いや少年は虫の息でございました。



「なんという事じゃ!」



勘助殿は乱波の少年を抱えると自宅へと連れて行きます。妻のきぬに酒とキズ薬を持ってこさせると手当てをします。何が起こったかわからないきぬと息子の勘一。少年は勘一殿と同じ位の年齢のようです。



「駿河の乱波じゃ。先程襲われたがこのような子供とは分からんかった」



勘助殿は少年に問いかけます。



「生きよ!!生きて儂の首を獲れ!!生きよ!!!」



しかし少年の表情からは急速に生気が失われていきます。



「生きよ!!!!!」

武田信玄第25話下巻~兆し~

清州城


嘆く者があればまた一方で喜ぶ者もおります。奇跡的な勝利を得た尾張の織田信長殿は宴の際中でございます。

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勝者

「ははは!!!」



家臣一同皆勝利に酔っております。信長殿も上機嫌のようですが・・・。



「笑うな!!!!(怒)」



信長殿は機嫌よく酒を呑む家臣を怒鳴りつけます。今川義元殿の首を討取ったものの、駿河を滅ぼした訳ではない。



「我ら義元の首取った後、夜盗の如く逃げたではないか!」



家臣一同現実に引き戻され神妙な表情でございます。



「(笑)それの何処が悪い!?笑え!!笑うのじゃ!!」



家臣一同戸惑っておりますが、今度は命じられるがまま笑います。



「何が可笑しい!!!」



信長殿は家臣達と再び怒鳴ります。



「人の心はそうしたもの。如何なる時でも泣けるし笑えるのじゃ」



信長殿は古き兵法などは思うが負け。そして尾張の国は西に都人があり、東に田舎人があると言います。



「都人の鼻持ちならない高慢さ」

「田舎人の世間を知らぬ高慢さ」



この二つを想うがままに操れなければ天下は獲れぬと喝破するのでございました。

越後




越後では関東から落ち延びた上杉憲政殿が長尾景虎殿に関東出兵を督促しております。



「景虎殿!いつになったら関東へ出兵するのじゃ!!」

「今しばらく御猶予を」

「お館様は武田晴信に唆された神保長職を追い出したばかりにござる」



直江兼続殿は現状を説明ます。しかし、村上義清殿もまた、信濃海津城が万を超える兵力を収容出来るほど要害化されている事に懸念を表明します。上杉憲政殿は北信濃・関東での炎を早く消さなければ手遅れになると言います。



「火は消せても、火の海はけせませぬぞ」

「この長尾景虎。例え火の海でも消して御覧に入れます」



己を毘沙門天の生れ変りと確信する景虎殿には畏れなどはないようです。

父と子

「父上は蘭を斬るなど相変わらずの御乱行」



晴信の元には寿桂尼様より信虎殿の所業が知らされております。



「信繁。駿河へ立ち父上の様子を見てきてくれ」



晴信は信繁であれば信虎殿も心を開くであろうと言います。信繁は甲斐へ戻す事は出来なくてもまた別の場所へ御移しする事も検討してはどうかと言います。



「まだ、父上の事を許せませぬか?」

「許すも何も、詫びたい位じゃよ」



晴信はそれでも甲斐へ戻すわけにはいかないこと、父と子というのは難しいと言います。



「晴信殿!今しがた、義信殿が裏方へと血相変えて向かったが?」



倉科三郎座衛門殿は義信の様子から「ただならぬ気配」を感じ、晴信も裏方へ行った方が良いのではと言います。



「我が妻に今川殿の御不幸、甲斐に光明もたらすと申したは誰か!?」



義信は裏方で三条殿と八重を相手に怒鳴り込んできました。



「八重!其の方か?」

「いいえ。八重、寝耳に水でございます」



表情一つ変えない八重。三条殿は裏方は晴信の許しなく入る事は許されないと諭します。そこへ晴信がやって来ます。



「何事じゃ?」



三条殿は自分が義信を呼んだのだと言いますが、義信は事情を説明します。



「我、妻を侮辱する事許しませぬ!」



晴信はいずれ家督を継ぐ義信が武田家の約束(裏方へ勝手に入った)を破った事を叱責します。



「妻想う心あるのであれば、まず国を想え」



晴信は国を想う心なくして妻を想う心などはあり得ないと言います。



「そうは思いませぬ!!」



三条殿は蒼ざめ、義信を諭します。



「横から口出し許さぬ。想うとこ申してみよ!」



義信は意を決して晴信に挑みます。



「妻想う心無くして国を想う心産まれませぬ!」

「国とは人の和。その和の始まりは妻であり子である!」



「軟弱者めが!親族先にあれば家臣領民は二の次ぞ!」

「そのような事で家臣領民導けるか!」



「第一義は仁なり!!」



「たわけ!仁とは国を想う心じゃ!」

「国とは人なり。人なくして国ありませぬ!」

「国なくして人は生きられぬ!人はまず家臣領民!親族ではない!」

「親族の心分からぬ者に家臣領民の心分かりましょうや!?」



「義信!!」



「父上に母上の悲しみ分かりましょうや!?」



「義信!其方は間違っております!お控えなさい!」



「この義信。幼少の頃より母上に対する父上の理不尽見て参りましたぞ!」

「母上は毎日のように泣いておりましたぞ!」



「そのような悲しみの上に築きし国など真に強い国とは思えませぬ!」

「某。側室持たぬはそのためにござる」

「妻愛しむは国愛しむに通じ、家臣領民愛しむに通じると信じまする!」

「この義信家督を継ぎしは新しき甲斐創ってご覧にいれまする!」



「悔しければこの儂を乗り越えよ!下がれ!」



何やら・・・。
遠い昔を思い出しまする。
我が夫信虎殿と晴信の諍いをまたもや見る思いにございまする。そして、それが最初の兆しにございました。




今宵は此処までに致しとうございます。

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