武田信玄のあらすじ第20話「二百日の対陣」。「敵を知り己を知れば百戦危うからず」現代野球では先々対戦する相手の状況や調子を調べる事が重要な戦略となっている。戦国の諜報部員。かれらに与えられた名前は数知れない。「乱波」「素破」「草」「のきざる」「忍びの者」「隠密」。いずれにしろ忍術使いではなく、スパイ活動など諜報活動を主としていた。戦国大名の中でも晴信は諜報活動を重視し、他にも僧侶、山伏、商人等あらゆる人間達を使って情報を集めた。

その武田情報部の要となったのが山本勘助である。三河に産まれた勘助は武芸百般に優れ、日本中を歩いてその事情にも通じていた。そしてもう一人。あの猿飛佐助、霧隠才蔵を従えた、真田幸村の祖父、信州忍者軍団を従えた真田幸隆である。真田幸隆と山本勘助。類まれなる才覚を持った二人を従え甲斐は一大情報王国となったのである。

武田信玄第20話上巻~越後混乱~

我が子晴信にとって甲斐、駿河、相模の三国同盟は越後の長尾景虎殿と戦うために都合が良かったのです。もはや、背にする敵がなかったのでございます。

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越後混乱

「申し上げます!ただ今山本勘助殿お戻りになりました!」

「おお!戻ったか!」



晴信は山本勘助殿が戻ると越後での首尾を尋ねます。



「北条城城主、北条高広(きたじょうたかひろ)殿兵を挙げます」

「確かか?」

「はい」



勘助殿が言うには越後は必ずしも景虎殿の元に統一されている訳ではないこと、また、昨年の上洛にあたっての費用が嵩み、今年も税の取り立てが厳しく家臣領民には不満があると言います。




晴信からの「兵を挙げれば武田勢大いに味方をする」という手紙と甲州金を渡しており挙兵は間違いないと言います。




その頃、越後ではその長尾景虎殿が重臣の大熊朝秀殿、そして本庄実仍殿の二人を呼びつけると厳しく叱責をしておりました。



「争いを仲裁に行ったのか!それとも火に油を注ぎに行ったのか!?」



家臣同士の争いの仲裁を二人に命じたところ、どうやら二手に分かれて戦を初めてしまった事に景虎殿は立腹でした。



「お前達は足軽大将ではない!重臣ぞ!」

「はは!誠に面目次第もございませぬ」



二人は恐縮して景虎殿に頭を下げ今後は争いに加担するような事はしないと誓います。
その時。



「申し上げます!北条城城主北条高広殿!謀反!」



北条高広殿が兵を上げ春日山城へと迫っていると報告が入ります。
さらに。



「申し上げます!武田勢善光寺平にて動きあり!」

「なにやら、この二つの動き繋がっていそうですな」



直江実綱殿は後ろに晴信の影を感じ取っておりました。



「後ろで糸引くは武田晴信。つに我が国内に手を伸ばしはじめた」



景虎殿は兵を集めるように命じます。



「神を畏れぬ晴信め・・・!」

晴信変身

我が子晴信は湖衣姫を失ってから変わりましてございます。国主らしくなったと申しましょうか。母親の目から見てもなにやら、男の気配を感じさせるのでございます。



「兄上!お願いの義があり参上致しました!」

「おお。なんじゃ?」

「我らにも出陣をお命じ下さい!」



晴信の元に弟の信繁と信廉がやって来ます。二人は越後勢と戦をするには現在北信濃に展開している真田と飯富の軍勢では力不足。自分達にも早く出陣を命じて欲しいとやって来たのです。




二人は晴信も当然そのつもり、というのは現在の北信濃の兵力では仮に北条高広殿の軍勢を加えても長尾景虎殿と戦うには兵力が釣り合わない、と考えておりました。
しかし、晴信は意外な事を言います。



「出陣はせぬ」

「し、しかし、それでは真田飯富の軍勢は?」

「真田・飯富もその事承知しておる。越後には攻め入らない」

「では、北条(きたじょう)殿は・・・?」



晴信は甲州金を使い北条殿を唆し、単独で長尾景虎殿に謀反を起こすように仕向けたと言います。勿論、北条殿は景虎殿に勝つことはできませんが、これで、労せずして景虎殿は有力な家臣を一つ失う。信繁と信廉は晴信の策に言葉を失います。



「私、そのようなやり方はあまり好きでありません」



信廉はそう言いますが、



「好き嫌いで戦が出来るか!」



もし、戦となれば多くの兵を失うのだと叱責します。今は戦国時代。騙される時点で武将の器たりえないと言うのでございます。

許す

「北条高広面を上げよ!」

「・・・(怯え)」

「お館様に面を見せよ!!」



春日山城では降伏した北条高広殿が平伏しておりました。



「北条高広。此度の謀反の言い訳をせよ」



景虎殿の言葉に高広殿は言い訳の余地はないと言います。



「その方、武田晴信の甘言に乗ったのじゃろ?」

「はい!どうぞ私に死をお与え下さい!」

「其の方を許す」

「な!」



この言葉には直江兼続殿や大熊殿など重臣だけではなく当の北条殿も驚きます。



「其の方を許すのは慈悲の心からではない」



景虎殿はこのまま北条殿を処断してしまえば晴信の思うつぼである事を理解していました。かくして、北条殿は再び長尾景虎殿の元へ帰参致しました。

武田信玄第20話中巻~家族~

「景虎は雪解けを待って必ず出てくる」




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晴信はいよいよ、長尾景虎殿と再び戦う事になると確信していました。重臣達が集まり、軍議を行っております。

山本勘助

もし、景虎殿が出陣とあればおそらくは善光寺平辺りに本陣を構えると予想されます。そうすると、武田方としてもその近辺に陣を構えることになると談合します。



「川中島はよき戦場。思う存分腕振るえます」



北信濃の事情に詳しい真田幸隆殿が言います。



「此度の戦某に先陣をお任せ下さい!」

「春日弾正!何を言うか!先陣は儂じゃ!」



春日弾正殿と原美濃殿が先陣を巡って発言します。晴信はまず、春日殿には海津館まで進出し、そこを護る小山田備中殿らと守りを固めるよう命じます。そこへ、山本勘助殿が「書状」を持って現れます。



「三月下旬、花見の宴開催されます故、参加なさるべく願い候」



勘助殿はこの書状を長尾景虎殿から木曽義康殿へ届けられる途中に奪ったと言います。これは景虎殿から木曽殿へ、



「三月下旬に戦始めるゆえ、出陣するように」



と、いう意味に間違いないと続けます。晴信は幸隆殿に木曽義康殿の監視と木曾福島城への往来が出来ないように封鎖を命じます。



「その御役目私にお命じ下さい」



勘助殿の発言に晴信は働きすぎであり暫し休むように命じます。しかし、勘助殿は休んでもする事がないと言います。



「お主の留守中に館を整備させた。何時までも長屋暮しではあれだと思いな」



晴信は勘助殿に兎に角勘助殿の新しい屋敷へ行ってみるが良いと命じます。勘助殿は家臣に新しい屋敷まで案内されます。
それは中々に立派な屋敷でございました。



門をくぐると



「きぬ?勘一・・・?」



そこにはあるはずのない草履が二つ。



「どちら様ですか?」

「!?」

「お帰りなさいませ」

「うむ。苦労をかけたな」



そこには駿河から甲斐へやって来た勘助殿の妻きぬ殿がおりました。そして、そこへ息子の勘一もやって来ます。



「お、お帰りなさいませ!」



涙を堪えて礼儀正しく挨拶をする勘一。



「抱きつけ!!」

「父上!!!」

「悲しい想いをさせたな!」



勘助殿は息子を抱きしめてあげるのでした。



飯富虎昌

昨今、般若が辺りをうろついているという噂が広まっております。今宵も闇切り裂くように般若がとあるあばら家へ向かっておりました。



「このような事続けてはならぬ」

「八重にお飽きになられたのですが?」

「そうではない」

「二人して京の都に立ちたいものです」

「夢のまた夢じゃ」

「お館様のお気持ち西に向ければ」



八重は飯富殿は武田家の重臣であり、晴信の気持ちを西へ向ければ良いと言います。さらにもしそれが叶わない時は。



「若殿様と西へ向かへばよろしい」



鬼と戯れる武者。その噂は家中にひっそりと広まっていたようにございます。



「三郎兵衛!まあ飲め!」

「はは!兄上有難くいたただきます!」

「さよ!三郎兵衛へ酌をせぬか!」



飯富虎昌殿の屋敷には弟の三郎兵衛殿が来ておりました。虎昌殿の娘さよ、そしてその妻まさが酒と食事を持って来ております。



「まさ!酒の追加を頼む!」

「はいはい」



表向きには仲睦まじき夫婦のように見えます。部屋には飯富殿と三郎兵衛殿の兄弟二人となりました。



「さよに良い嫁ぎ先はないかの!?」

「まだ早うございますよ。それよりも」

「なんじゃ??」

「館内での噂がお館様の耳入ればただでは済みませぬ」

「言っている事わからぬ」

「八重殿の事です。まさ殿も心を痛めております」

「心配するな。もう終わったようなものじゃ(動揺)」

武田信玄第20話下巻~第二次川中島~

天文24年(1555年)春。躑躅ヶ崎館には駿河より家族を呼び寄せ屋敷も新築となった山本勘助殿が晴信に御礼を申しておりました。この行いは、勘助殿のこれまでの働きに報いるよき事と思います。

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川中島へ

「此度の有難きご配慮、心から厚く厚く御礼申し上げます!」

「今日からその方は武田武士じゃ」

「はは!」

「此れまでの働きにより重臣の列に加える!」



山本勘助殿はこれにて駿河との縁を切り晴れて武田家重臣として仕える事になりました。その後、晴信は越後長尾景虎殿の動きに応じ自ら川中島へと出陣を致しました。




途中、諏訪衆や信濃の豪族達を加えその数は優に一万を超えました。一方の長尾景虎殿も村上殿はじめ北信濃で景虎殿村上殿に従う豪族を併せ約一万。




しかし、この戦は「犀川」を挟んで睨み合いとなります。この睨み合いは春から夏へ、そして小競り合いを挟み秋口まで続きます。

百姓と武士

「この戦はいつまで続くっちゃな?」

「戦するならする。引き上げるなら引上げる」

「稲刈りどうすっぺ」



二百日を超える睨み合いに動員されている足軽は田畑が気になり出しております。足軽達が話していると陣を抜けて帰ろうとした農民兵が捕らえられたようです。大きな声が近づいてきます。



「こら!!貴様ら陣を抜け出すとはどうなるか分かっているな!」

「許してくんりょ!身体悪いおっ母がおるんじゃ・・」

「おい!戦は武士でやれ!おっ母が死んだらどうすんだ!」

「おい!この者達をそこの焚火にくべよ!」



憲兵に捕らえらえたのは平三と平五でした。平三と平五の母、とら殿は足が悪く独りで野良仕事は難しいのです。



「何をしている!!!」

「は。この者達が陣を抜け出したので捕らえました」



そこへ現れたのは春日弾正昌信(源助)。現れたのが源助と知ると、



「春日様でもなんでも良い。おら達を帰してくんりょ・・・」

「・・・」

「お前も百姓じゃろ?」



源助は今や武田家の侍大将ではありますが元は平三、平五と同じ農民。田畑が気になることはよく分かります。



「この者達は儂が預かる!もし殺すなら儂を斬ってからじゃ!」

「分かり申した。御免!」



平五と平三を捕らえた兵は二人を置いて去りますがその時!



「敵襲!!」



少数の越後勢が斬り込んで来ました。なんとか斬り伏せましたが、もう、農民主体の兵は限界に達しております。



「立て!!ここは戦場ぞ!!」



春日弾正殿は必死に鼓舞します。



「地獄じゃ・・・」



平五殿が一言呟きます。




第二回目の川中島は睨み合う事二百日。ついには今川義元殿の仲介などありまして、秋深くなる頃双方軍勢を退いたのでございます。




この年の刈り入れは少々遅れましてございます。




では、今宵は此処までに致しとうございます。

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