武田信玄第16話のあらすじです。平安時代歴史に初めて登場した騎馬武者は瞬く間に日本中に広がった。戦国時代、その頂点にあったのが武田の騎馬軍団である。彼らは何故強かったのか?甲斐は馬に恵まれたいた。八ヶ岳や駒ケ岳周辺は奈良時代から牧場が設けられられていたのである。

当時の馬は現在のサラブレッドと比較すれば小型ではあったが頑丈で持久戦にもよく耐えた。馬は乗り手を選ぶ。甲斐は乗り手にも恵まれていた。生活の中で馬と慣れ親しんでいた甲州武者達は戦場という修羅場にあっても思いのままに愛馬を操ったのである。

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武田信玄第16話上巻~北信濃攻め~

私は身体を失い魂だけとなりましたが、魂だけになるというのはなんと自由な事なのでしょう。平安の昔から400年後の現代に至るまで旅をする事が出来ます。今の甲府を見るにつけ、私のいた時代からは極楽浄土を見るような気持ちでございます。

勘助の語る景虎

天文22年1月(1553年)久方ぶりに山本勘助殿が戻っておりました。



「鉄砲商人が板についておるな!」

「いえいえ、昨今の鉄砲商人は羽振りもよく、こんな格好ではまだまだ・・・」

「して、長尾景虎とはどんな男じゃ?」



長尾景虎殿は越後守護代ではありますが、元々は関東の出。関東管領上杉家の命で越後へと赴任しており、その関東管領上杉憲正殿が関東追放となると、まず頼ったのが長尾景虎殿であります。




勘助殿は越後で長尾景虎殿に会った事を思い出しながら、しきりに鉄砲を集めていることや戦にも滅法強い事を話します。




また、戦に強いだけではなく非常に信心深く、常に毘沙門堂に籠り、肉類を食せず、女人も近づけないという景虎殿のひととなりを話します。



「村上義清が援助を求めるやもしれぬな。」

「すでに、村上義清は長尾景虎殿に援助を求めております。」



勘助殿はさらに。



「避けられるのであれば長尾景虎殿との戦は避けた方がよいと存じます。」

「儂が、負けると申すか。」

「場合によっては。」

上杉憲正が語る晴信

「武田晴信は悪逆非道の野盗の輩にございます!!」



長尾景虎殿の居城春日山城には村上義清殿が救援を求めてやってきております。そこには北条氏康殿との戦に破れ景虎殿を頼り落ち延びてきた関東管領上杉憲政殿も同席しております。村上義清殿はしきりに晴信の悪逆非道を説きますが・・・。



「戦に負けては相手を悪逆非道と言いたい気持ちは分かるが・・・」

「畏れながら管領様!この村上義清晴信等に遅れは取っておりませぬ!」

「ならば助け等いらぬではないか?」

「いえ・・・。このまま放置すればいずれ越後にも禍をもたらしますと・・・」



2人のやり取りを聞いていた長尾景虎殿は管領上杉憲政殿に晴信はどのような男か問います。



「私も小田井原では晴信に煮え湯を飲まされたので悪逆非道と言いたい所ですが・・・」



上杉憲政殿は晴信が「甲州法度」を定め、その定めを率先して自らが守り、また、もし破ることあれば自分も罰を受ける事を宣言したこと。




また、城下町の整備、甲州金山の発掘、釜無川の治水工事など、家臣領民が住みやすい国を造るため力を尽くしていると言います。



「国を富ませる事を考えております。」



そして、その戦振り関して小田井原での戦いを思い起こし言います。



「儂は、武田の軍勢を見た時、山が動いたと思った。」

難攻不落葛尾城

「葛尾城へ至る道は一つ。そこも馬で攻めるは無理と存じます。」



この春には村上義清殿が居所葛尾城を攻める決定をしましたが葛尾城は難攻不落の山城。



「まあ、あれですな。金をバラマキ噂を流し、村上義清が逃げ出すのを待ちましょう。」



真田幸隆殿がいつものように戦わずして勝方法を言いますが・・・。



「何を申すか!これは板垣殿甘利殿の敵討ち!金等と不純な事を申すな!」



鬼美濃殿が怒ります。



「まあ、村上義清も中々の狸。噂を信じて逃げ出すほど愚かではない。」



と、飯富殿。




結局作戦としては晴信が凄惨な戦を繰り返した佐久群ではなく、塩尻峠を超えて安曇野から攻め上がる作戦が取られます。また、佐久にある砥石城を強化するため晴信と太郎が入るという噂を流すように幸隆命じます。そうするとで佐久を固めさせ冬の間中兵を疲れさせる作戦を実施します。



「雪が浅くなる頃出陣じゃ。ところでお館様。此度の戦には若殿もお連れになりますか?」

「うむ、そろそろ太郎にも戦場を見せねばなるまい。」

「はは!それではいよいよ初陣ですな!傅役飯富虎昌御礼申し上げます!」



赤備え

「なんと凛々しいお姿・・・」



初陣を前に太郎が真新しい深紅の鎧に身を包んでおります。三条殿、八重、そして於津禰(おつね)、裏方の女子達も皆見とれております。



「若様、三条家の名に恥じぬ立派な弓取りになるのですよ・・・」



八重は感激のあまり涙を流しておりますが、それを三条殿が、泣く者がありますかと窘めます。ただ、みな太郎の武者姿に嬉しそうです。



「八重、そして浅黄、若狭。儂がいずれ京の都へ連れて行く。」



そこへ飯富虎昌殿もやって来ます。



「お方様。私、飯富虎昌の軍勢は皆赤い鎧を身に着け若殿を御守りします!」

「深紅の軍勢とは炎の軍勢じゃ!」

武田信玄第16話中巻~次郎の決意~

私の月命日に家族一度が揃いましたございます。私の葬儀など・・・なにやらおかしな気分ではありますが家族が揃うにはよきことにございます。

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生きる道

「次郎。お前はこの先どうしたい?」

「わかりませぬ。」

「生きる道は一つではない。仏に祈る者、商いをする者、田畑を耕し者。岐秀和尚をどう思う?」

「お優しい方と存じます。」



晴信は光を失った次郎に仏門へ入ってはどうかと話をしております。次郎はまだ幼いがいまから仏門に入るのが遅くなればより辛い。



「其方を何不自由なく過ごさせる事も出来るが、それではお前の人生を奪う事になる。」



幼い次郎は仏門に入ることを決意したのです。晴信も次郎の人生をよくよく考えての事だったと思います。しかし、この事三条殿は勿論、太郎にも話をしてはおりませんでした。その事がまた、父子の諍いを産んでしまいます。



「父上!お願いにございます!次郎のことお待ちください!」

「太郎。お前が弟を想う気持ちは分かるが次郎は決意したのじゃ。」

「父上!私は次郎の杖になると決意したのです!次郎の事は私にお任せ下さい!」

「お館様!太郎代わり私からもお願いにございます!次郎はまだ幼のうございます!」



そこへ三条殿もやって来ると出家は待って欲しいと言いいます。



「次郎!お前はそれでよいのか?本当に仏門に入ってよいのか!?」

「やめよ、太郎。次郎は決意したのじゃ。」

「次郎答えよ!本当に良いのか!次郎!!」

「やめよと申しておる!儂の言う事が聞けぬのか!?」



晴信は太郎に手を挙げると、自分の言う事を聞かなければ武田家家督は継げぬと言います。
そこへ・・・。



「兄上・・・」

「はっはっはっ!仏門の道は良い者にございますぞ!」



今の諍いなど気付かぬ様子で岐秀和尚がやって来ます。



「これから、何卒よろしくお願い申し上げます。」



次郎はそう岐秀和尚に挨拶をしたのでございます。

信虎と寿桂尼

駿府ではあのお方が寿桂尼様にもう自分を甲斐へ戻すようにお願いをしておりました。



「そこをなんとかお願い申す!儂には野心などもうない・・・!」

「さような事を申されても、私の一存では決められませぬ。」



我が夫は寿桂尼様に甲斐への帰参を晴信に取り次ぐように願い出ております。



「妻の死に目もあえず、せめて死ぬ前に一目甲斐・・・ううッ!!!」

「どうされた?信虎殿!?」

「苦しい・・・・!」

「誰か!誰かおらぬか?!信虎殿が・・・!」



寿桂尼様が人を呼びに部屋を出ると・・・。



「あの糞ばばめ。早く儂は晴信に会わねばらならぬ・・・。」

武田信玄第16話下巻~信濃征服~

我が子晴信はいよいよ、北信濃の村上義清殿と戦うため出陣したのでございます。この戦には太郎にとっては初陣となります。

村上義清の焦り

「晴信が砥石城から攻めてくると申したのは誰じゃ!!!」

村上義清殿は焦っておりました。晴信の策で冬中砥石城からの攻勢をかけると噂を流したため、村上義清殿の軍勢は冬中砥石城からの防衛線を固めておりました。しかし、晴信は砥石城方面ではなく塩路峠を越えるルートで葛尾城を攻め上がってきます。



「裏切り者がおるもしれぬ・・・。」

「こうなれば、長尾景虎殿の救援を待つしかございませぬ。」



村上家重臣の大須賀久兵衛殿はそう提案。



「幸い、この葛尾城、そして支城の狐楽城は水も豊富・・・。」

「して、お主はどうする!出浦城は我が始祖の地・・・」

「武田勢を迎え撃ちいよいよ、となれば狐楽城へ入り最期まで武田勢と戦います。」

「そうか・・・!大須賀久兵衛!お主は我が重臣として多大な貢献をしてくれた!」



村上義清殿は大須賀久兵衛殿にもし武田勢との決戦に勝利に暁には恩賞は想いのままと話します。大須賀久兵衛殿は村上義清殿に今迄の御恩を御礼を申すと前線へと向かっていきます。



「長きにわたりお世話になりましてございます!!」



他の重臣達は、大須賀殿が立ち去った後まるで「今生の別れ」のような大須賀久兵衛殿の発言を訝しみますが、



「大須賀久兵の涙を疑ってはなぬ。」



村上義清殿は信じ切っておられました。
しかし、北信濃の豪族たちは晴信の動きに動揺を隠せない様子でございます。

真田劇場

「刈谷原城落ちました!城主太田資忠殿討死!!」

「うむ、ご苦労であった!」



晴信の本陣では北信濃の支城が次々と落している知らせが入ってきておりました。
そこへ真田幸隆殿がやって来ます。



「首尾はどうじゃ?」

「村上義清重臣、大須賀久兵衛寝返りましてございます。」

「そうか。で、これからどう動く?」

「まず、刈谷原城を落し・・・」

「刈谷原城は落ちた。城主太田資忠は死んだ。」



幸隆殿はまず、大須賀久兵衛が守る出浦城へ太田資忠の家臣として逃げこみ、さらに、出浦城はもう持たないと城内で提案し葛尾城の重要支城孤楽城へ入る。



「あとは・・・。」



その夜の内に真田幸隆殿は大須賀久兵衛殿と共に出浦城を棄てて孤楽城へ。
そして、孤楽城内で外の晴信の軍勢と呼応して孤楽城奪取に動きます。



「おのれ!!大須賀久兵衛!武田晴信に魂売るとは恥を知れ!!」



孤楽城はその夜の内に落城。



「孤楽城が落ちた・・・大須賀め・・・。晴信め・・・策を弄し追って・・・・」



村上義清殿は怒りに震えていました。



「武田晴信!!儂と太刀を取って戦え!!!」



村上義清殿は葛尾城を棄て越後へと落ちていかれました。我が子晴信はついに村上義清殿を葛尾城より追い、12年という歳月をかけ信濃を我が手にしたのでございます。



「太郎。そちもよう働いたの。」

「はい!」

「戦はどうじゃ?」

「面白うございます。」

「そうか。」



この時我が子晴信は眼下に広がる川中島を見ていたのでございます。




この次は景虎殿と我が子晴信との出会いについて物語とうございます。
では今宵は此処までに致します。

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