大河ドラマ武田信玄の感想第31話「義信事件(二)」です。一気に年月が進みます。ここまで武田信玄の感想を書いて来ました一番泣けました。武田信玄の感想31話始めます。義信と晴信、信虎。そして飯富兵部。この結果は無念です。

武田信玄感想31話「一線を超えた」

今回、義信が晴信の暗殺を謀ります。無論、失敗に終わりますが一度芽生えた殺意を押し殺す事は不可能なんすよね。そして、皮肉にも、信玄は義信を「邪魔」等とは全く思っていないし、まさか命を狙ったのが義信とは夢にも思っていない。それは、あれだけ色々とあった自分の父、信虎を殺害しようなどと思った事はなかったからではないでしょうか。

→大河ドラマ武田信玄のあらすじ第31話「義信事件(二)」

理解し合えない

「川浦温泉へ」




ここが運命の分かれ道だったのかもしれません。勿論、川中島の戦いから義信事件までは数年の時を経ますが、ここで、親子の会話がなかった事が私には象徴的だったと感じます。




義信は勘違いをしてるんですよね。



  • 自分の欲得のために父親を追放する情のない人間
  • 晴信は三条の方を憎んでいる
  • 故に、晴信は当然自分(義信)も憎んでいる


これが全てハズレなんですよね。
晴信は父信虎には複雑な想いを抱いていますが、親子の情がないのかというとあるのです。



「何故儂を助けた?此処で儂が死ねば甲斐一国は其方のもの」

「父親の命甲斐一国には代えられません。大事にございます」

「そうか、今宵はよくやった」



また、信虎も晴信を「疎ましく」思っている部分は多分にあるのですが、それもまた、「憎んで」いる訳ではありません。蘭を桜の木に縛りつけた信虎に諫言をしに来た晴信を斬る場面。



「蘭の縄目を解きに参ったのではなかったか?」

「蘭の縄目解いてご覧に入れまする」

「晴信!!」

「父上、手元が狂われましたぞ」



この二人はお互いを「実によく理解」しているんですね。それが如実に現れていたのが信繁と信虎の再会の場面。



「我が武田が天下を獲らねば、その天下人相手に戦う事に成る!」

「晴信めは新しい天下人に腰を低くして甘い汁など吸う事は出来ぬ!」

「子の父親を追い出してまで国主を望む男じゃ!2番目を嫌う男じゃ!」

「さすれば我が甲斐は全国を敵として戦い、朝敵として滅びる」



信繁よりも、勿論信廉よりも晴信は父信虎を「理解」している。そして、信虎もまた信繁や信廉よりも晴信の事を理解している。
一方で、晴信と義信はお互いを理解していません。




まあ、幼い頃から晴信と三条殿との諍いをみせられて、さらに八重もまた色々と布石(湖衣姫を恨むように)を打っていましたからね・・・。
義信は三条殿の事も理解していません。




三条殿もまた、夫晴信を大切に想っているのですから。




父の命は駿河一国より重い!

晴信と信虎の複雑な関係は若い義信には到底理解不能なのでしょうね。その辺りは信繁に話して欲しかった。その断絶が絶望的な形で露呈します。



「我が父は!其の方にとっては血の繋がりし祖父であるぞ!」

「それを命狙われて至極当然とは何事じゃ!!」



義信にはさっぱり理解出来ないでしょう。
そもそも、その「父親」を追放したのは晴信でなかったか?
また、



「父の命は駿河一国より重い」



この言葉は既に父、晴信に刺客(未遂とは言え)を放った義信には不快な言葉であったろうと思います。




晴信はこと家族問題に関してはやや「無神経」「鈍感」ではありますが、決して、義信を粗略に扱ってきたつもりはないのです。




しかし、義信はもう「殺したい」ほどに憎んでしまっていた。



「某が死んでも諏訪には四朗勝頼おります!」



この言葉は晴信にとって、ある意味で「絶望的」な言葉であったでしょう。なんと器の小さい事か・・・。そしてそれに気付くことが出来なかった自分にも絶望したのではないでしょうか。何故なら、そのような事は全く考えていなかったでしょうから。

武田信玄感想31話「似ている」

義信は晴信の子です。そして、信虎にとっては孫に当たります。私はこの二人の「悪い部分」「弱い部分」を色濃く受け継いでしまっているように感じます。どちらか言うと信虎様に似ているか?

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意外と酒乱

晴信は若い頃から落ち着き払った性格です。勿論、気性は「激しい」のではありますが、それを表に見せる事はそれ程ありません。




一方で、信虎様は「激しさ」が表に出ます。
酒乱でもあります。




信虎様は「女好き」である一方、義信は「妻一筋」なのでそこは違うというというお声も頂きそうですが私は違うと思うのです。




義信は妻を愛していない。




ただ、父晴信のようになりたくない、晴信とは違うのだという矜持、いや矜持等という高尚なものではありませんね。



「長い反抗期」


とでも言った方がよいかもしれません。




そして、今回晴信の暗殺を謀り酒に逃げ、妻を罵倒していました。あのシーンは信虎様を思い出さずにはいられませんした・・・

武田信玄感想31話「悲しいぞ」

飯富の反乱と晴信との対峙は涙亡くして見れませんでした。

過去は未来に復讐する

「儂に力を貸してくれ!」



ご存知の通り、飯富はかつて板垣らと同心し、信虎を追放しています。



「父には力を貸して儂には貸してくれないのか!?」



過去は未来に復讐する。




飯富はこの時覚悟を決めたのでしょうね。その罪を一身に背負い、義信を生かす。




晴信が信虎を追放したのは一種の下剋上だと思うのですがこの下剋上とは中々難儀なものですね。




個人的印象に残る下剋上は戦国ではなくて昭和です。




本部の命令を無視して大陸に侵攻する陸軍の専横に苦言を呈した石原莞爾。
彼の後輩達は、



「閣下がなさった以上の成果を出す!!」



石原莞爾は満州事変の後に自分は死ぬべきであったと言います。生真面目な飯富は、義信に言えなかったんでしょうね。



「今と当時では状況が違う」



自分が教育してきた義信。
いや、晴信の期待に応えるため「仁」を説いたはずですが、義信はその道を踏み外してしまっています。きっと責任を痛感した事でしょう。

悲しいぞ飯富兵部!

ちょっと物語からは離れますが、この時の飯富清と中井晴信の表情は凄かったと思います。




何も語る必要がない。




晴信の



「飯富兵部悲しいぞ」



苦楽を共にしてきた飯富兵部に裏切られた、いや、「裏切りの訳」はよく分かっています。



「この方法しかなかったか?」



いや、なかったのか。
そんな想いが込められていたと思います。




以上、武田信玄の感想第31話「義信事件(二)」でございます。

今宵は此処までに致します。