大河ドラマ武田信玄の感想第3話「別れ」です。ついに、武田信虎殿が駿河へと追われてしまいました。ただ、諍いが多くてもやはり親子。本能では父を大事にしたいと考えていたと知り、何やらホッと致した部分もございました。

親子喧嘩最終章

晴信は信虎殿を追う算段を整え、信虎殿もまた晴信を追う算段なさる。義元殿には「所詮、甲斐の親猿、子猿」と揶揄をされましたが、正直そこはやはり義元殿が言うように親子とは思いました。

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無意識

既に、晴信はこの小県の戦の最中に信虎殿を追放する覚悟を決めております。前回、信虎殿と晴信の諍いは臨界点を超えてしまっていたと申しました。廃嫡の話しかり、臆病者と罵って上に晴信を斬りつけたことしかり。




ただ、「憎い」という単純なものではございません。此度、諏訪頼重殿、村上義清殿と連合をしておりましたが、それは真に「同床異夢」。頼重殿と村上殿は「信虎・晴信父子暗殺」を企んでおりました。迫りくる間者を斬りすて信虎殿を守った晴信に当の信虎殿も驚いておりました。



「父上の命、甲斐一国とは代えられません。大事にございます。」



信虎殿も感じ入ったように見られました。私には「父の命が大事」であることは救った後に気が付いたように感じました。父親が危ないと知った時に救いに動いた晴信は無意識、本能的に救いに行ったように見えました。そして、翻って考えれ見ると、信虎殿は前回のお話しで晴信を斬りつけておりますが、命まで取ってはおりません。



「父上、手元が狂いましたぞ・・・」



これは、「手元が狂った」のではなく、やはり、信虎殿も無意識のうちに、我が子を手に賭ける事が出来なかったのではと思います。後々の話となりますが、信虎殿はやがて駿河を攻めや上洛を晴信に勧めるようになります。それは決して「武田の名誉」のためだけではなく、我が子を応援したい気持ちもあったのではと思います。そう考えると、何故、晴信と信虎殿だけがこう諍いを続けてしまったのか・・・。我が子と得我が夫の事ではありますが、不思議な気もするのでございます。

役員室午後3時

此度、信虎殿は駿河へと追放されてしまいますが、その瞬間まで、まさか自分が追放をされるとはつゆほども疑っていなかったようです。



「板垣!陣馬奉行!これは謀叛じゃ!!」



韮崎に信虎殿の魂からの叫びが響き渡っておりました。その様子からは家臣達を一切疑っていなかった事がよく見て取れます。



「甲斐統一は我が誇り」


原美濃守殿が申されておりました。最後は心の病にかかったとは言え、信虎殿の血気盛んな攻勢があってこそ甲斐を統一出来たのも事実。ただ、だからこそ。今回晴信に同心した板垣殿、甘利殿、原美濃守殿、飯富殿、馬場殿・・・。自分達の事を全く疑っていない信虎殿の裏切る決断をさせてしまった事に申し訳ない気持ちとなります。




申し訳ないと言えば・・・。今回、信虎殿の命を受けて晴信追放の算段を整えていた原晶俊殿・・・。話が違って信虎殿が追放される様子に、オロオロする様が誠に、誠に申し訳なく思いました。




さて、20世紀の御代になっても、似たような事はあると聞き及びます。信じていた部下に裏切られる事は勿論、辛いく苦しいものですが、信じている上司を裏切る事もまた苦しいと存じます。

今川義元殿

今川家は義元殿と寿桂尼殿、そして太原崇孚殿の3人が、それぞれの持ち味を活かして、絶妙なバランスを取られております。しかし、本当に「強い理由」はそれでも最後は義元殿が決断をするところと思います。

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1人で決める

晴信と信虎殿から「互いを預けたい」手紙が来た時。寿桂尼殿はこう申されておりました。



「親子喧嘩に手出しは無用」



この時、義元殿は何も答えてはいませんでしたが、明確に「信虎支持」を決めていました。さらに、山本勘助殿には「晴信支持」であると偽りの情報を与えて、晴信への使者とする事で晴信を油断させる念の入れようでございます。




勿論、晴信は義元殿から「武芸百般に優れているので山本勘助を家臣として差し上げる」というのを、素晴らしい家臣をもらって嬉しいと思うとは思っていません。



「これから甲斐国主となる自分の動きを探らせる間者」



裏を返せは、



「甲斐国主は自分(義元は晴信方)」



と、考えると思ってのこと。
そして、晴信が追放されれば、山本勘助殿は仕えよと命じられた先がなくなるので今川家に戻るしかない。そういった算段を太原崇孚殿や寿桂尼殿の意見を踏まえて決裁は義元殿が行う。これが今川家の強さと思います。




大将の仕事はいつの時代にあってもそう変わるものではないようですね。決断こそ、大将の仕事と存じますが、義元殿は既によくその事を理解されている様子でございます。

山本勘助

此度、かませ犬のような役回りをさせられたのが山本勘助殿。ただし、山本勘助殿は最初から義元殿の腹のうちを読んでいた節もあると思います。



「敵を欺くにはまず味方から」



古今東西謀の基本にございます。
ただ、これを「山本勘助を軽んじた」と感がるのは間違いと思います。義元殿はこの時既に、「父を追放しようとする晴信」の得体の知れない部分を警戒しています。だからこそ、「優秀な山本勘助」を派遣する事によって、万全の体制で晴信引取に臨もうとしていた事が伺い知れます。




また、万が一、晴信ではなく、信虎が追放される事になれば。その時は当初勘助に伝えていた通り、晴信への間者として、山本勘助を使えばよいと考えていたのでしょう。




ただ、全てを理解したとしても・・・。かませ犬のような役回りをさせられて嬉しいはずはありません。今後、勘助殿、そして晴信と義元殿の関係の変化に注目して参りたいと思います。

兄弟

此度、晴信は信虎殿追放の旨弟の信繁には打ち明けております。我が武田家は親子関係は難しい事が多いのですが、兄弟は仲が良かったのが救いにございます。

父上ー!!!

信繁もまた我が子にて、そしてよく出来た息子にございます。そして、兄晴信を心底慕っておりました。



「兄上を差し置いて、家督を継ぐ気はない。」



信繁だけではありません。
晴信の「才気」はこの頃誰の目にも明らかだったのだと思います。そして、その才気溢れる晴信を支える事こそ自分の役目と考えていたのでしょう。ただ、信繁と父信虎殿との関係は決して悪いものではありません。いや、信虎殿は信繁、そして末の弟である信廉も可愛がっておりました。




晴信は諍いがあったとは言え、それでも父を追放するのには大きな心理的抵抗がありました。ましてや、諍いのない信繁の気持ちを汲めば・・・。



「父上ー!」



韮崎に響く信繁の父を呼ぶ叫び声を聞いた晴信の気持ちは・・・。




今宵は此処迄に致しとうございます。

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