西郷どんのあらすじ第34話です。慶応2年6月。幕府はついに第二次長州征伐へと動く。しかし、兵数では十万を超える幕府軍は薩摩から入手した最新鋭の装備と郷土を守るという強い意志を持つ、長州に各地で連戦連敗を続ける。その最中、将軍家茂が・・・!?西郷どんのあらすじ第34話

西郷どんのあらすじ第34話上巻~長州征伐~

幕府軍は十万の大軍で長州征伐に動く。一方で迎え撃つ長州の兵力は「薩長同盟」により最新鋭の武器を入手しているとは言え、その兵力は五千に満たない。

→西郷どんの感想第34話「将軍慶喜」

岩倉と勝

第二次長州征伐は意外な形で終わる事になる。




装備では劣るとは言え十万の幕府軍は僅か数千の長州軍に各地で連戦連敗を重ねる。その陣頭指揮を執っていたのは「天才軍略家」として後の上野戦争でも活躍する大村益次郎である。しかし、西郷はまだこの時大村を知らない。




さらに、連戦連敗を重ねる幕府軍の士気を雲散霧消させる事態が起る。




厳重に秘匿されていたが第十四代将軍徳川家茂がまずか21歳の若さで薨去した。



大河姫

原作では21歳の若い将軍の薨去を西郷は悲しむんですが、孝明天皇の死は悲しまない・・・処か喜んじゃう。そんな自分は「不忠」なのではと悩む描写がある。




幕府軍は戦線を維持する事が出来ず、長州とは停戦する事になるが、その使者として長州へ談判へと出向いたのが勝安房守である。



「徳川の世は終わる」



相次ぐ勝利、そして幕府憎しで意気の上がる長州へと単身乗り込んだ勝は長州の顔役である桂小五郎と会談し意気投合。




ついには停戦へと漕ぎつける。



「しっかし戻って来た日にゃ礼の一つもねぇと来た!」

「それは、お前さんも難儀やったな!!」



ここは岩倉村。




西郷は親し気に会話する二人の様子に驚く。




岩倉は和宮降嫁の際に江戸へと下り「公武合体」について勝と交渉した事がある。



→孝明天皇と岩倉の関係


話題は必然「次期将軍」という事になるが・・・。




家茂は薨去する直前、



「将軍の座を争った我らではありますが・・・一橋殿・・・徳川をお頼みします」



と、慶喜に徳川の行末を託していた。誰がどう見ても次期将軍は徳川慶喜以外には考えられないが・・・。



「一橋は徳川宗家を継承したものの、将軍への就任は固辞しておるそうな・・・」



いったい慶喜は何を考えているのか?




しかし、西郷は断言する。



「必ず慶喜様は将軍を引き受けると思いもす」

孝明天皇崩御

前代未聞の征夷大将軍の空位。




慶喜への信任の厚い孝明天皇は直々に慶喜を召すと、



「頼む、一橋よ・・・征夷大将軍を受けてはくれぬか?」



慶喜の狙いは正にこれである。




周囲には「将軍慶喜待望論」が起り、否が応でもで慶喜の求心力は高まる。そして、満を持して慶喜は将軍に就任する。




しかし。



「なんてこった!!!ああ!!!天子様!天子様!儂も直ぐ御側へ参ります!!」



西郷や大久保は勿論、慶喜も予想だにしていなかったに違いない。




孝明天皇には格別の想いのある岩倉は自分も死ぬと嘆く。



「岩倉様!これは良い機会でございます!」

「西郷の言う通りです!帝を慶喜の手から取り戻せる!」



「な・な・な!!なんちゅう罰当たりな事を!!」

「・・・いや、待てよそ?の通りや・・・!」



大河姫

おいおいおいおいおい!鶴瓶!!!立ち直り早!




岩倉の変わり身の早さに説得に当たった西郷と大久保もやや面喰ってしまう。



→孝明天皇暗殺は岩倉!?それとも・・・慶喜にも疑いが!?


西郷どんのあらすじ第34話はまだまだ続きます。注目は慶喜の将軍在位が「何分」か!?翔ぶが如く26話「倒幕への道」では在位時間約20分!

西郷どんのあらすじ第34話中巻~将軍慶喜、動く~

孝明天皇の崩御は「不忠の極み」ではあるが倒幕を決意した薩長にとっては正に僥倖である。孝明天皇は保守派であり、大の長州嫌い、そして慶喜への信頼は格別であった。西郷と大久保はこの機会に雄藩に手を回し、



「雄藩連合」



による新たな政治を画策する。

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四侯会議

西郷と大久保は年が明けた慶応3年2月、宇和島藩伊達宗城、越前松平春嶽、土佐山之内容堂、そして「国父」島津久光による「雄藩連合」で慶喜の、幕府の動きを牽制すべく動く。




一方慶喜も各国公使を引見しその力を誇示していた。




そして、それから一月の後。




二条城にて「四賢公」が集まり兵庫開港問題について話合いが持たれる事になる。




兵庫開港は幕府が「帝の勅許なく」事実上諸外国に約束をしていた。兵庫以外の港についての勅許は得られていたが、兵庫は何分都に近いこともあり勅許が得られてはいなかった。




西郷はこの問題は「帝の勅許を得ずに諸外国への開港の約束はあってはならぬ事と幕府を牽制しようと考えていたが・・・。



「さぁ、みなこちらで写真を撮ろうではないか・・・」



二条城に集まった四賢公を前に慶喜は上機嫌に趣味の写真撮影をしようと提案する。



「上様!そげな事を今しておる場合でございもすか!?兵庫開港問題・・・」

「ああ、その件なら既に話はついておる・・・」

「え?」



間抜けな声を上げる久光。しかし、その場に居合わせた西郷大久保も驚く。西郷はすぐに悟る。



「やられた・・・」



すでに慶喜は西郷達よりも早く四賢公、いや三賢公を纏めていた。
さらに。



「国父殿・・・余は征夷大将軍、徳川慶喜じゃ」

「予に意見をするはそれ相応の覚悟は出来ておろうな?」



久光は黙るしかない。




四侯会議はかつての参預会議と同じく脆くも崩れ去る事となる。




久光は参預会議、そしてこの四侯会議と煮え湯を飲まされた事に怒りを通り越して西郷に尋ねる。



「兄上はあのお方を本当に将軍にしたかったのじゃろか?」

「国父様・・・あのお方は変わってしもいもした・・・」



西郷は絞り出すように久光に告げるのであった。

薩摩を担保に・・・?

「ふきどんではなかか!」



西郷は京の町でふきを再会する。久しぶりに京風の鰻を一緒に食べる西郷とふき。



「ふきどん・・・薩摩藩邸にこんか?」



西郷はふきをそれとなく、薩摩藩邸へ来ないかと誘う。懐かしい顔も多くいると。




しかし、ふきは恩のある慶喜の元にいるつもりだと話す。そして、昔のように慶喜と西郷、そしてふきで鰻を食べる事が出来る日が来ればよいのにと語る。



「ただ、最近心配です・・・」



ふきは慶喜が異国の言葉を操り、特に仏国公使ロッシュと頻繁に面会しているのが気掛かりだ。



「薩摩」



時折そのロッシュから「薩摩」という言葉が聞こえ、不安でならないと。西郷はふきを心配させまいと思うが、その言葉を聞くとある不安がよぎる。



大河姫

ふきどん・・・。余計な事言ったな・・・。




その不安はパークスの通詞であるアーネストサトウの言葉で鮮明になる。



→パークスと西郷の関係について


アーネストは幕府が仏国と懇意にしており、武器弾薬等の援助を受けている事、そして、薩摩が望めば英国は援助を惜しまないと伝える。



「日本の事は日本人で必ず解決しもす」



西郷はアーネストに英国の好意は有り難いが支援は丁重に断りを入れる。



「慶喜は日本を担保に徳川の延命を図るつもり」



西郷の瞳に昏い炎が灯る。



西郷どんのあらすじ第34話はまだまだ続きます。さて、ここまでで将軍在位は翔ぶが如くの約20分を超えましてございます・・・!

西郷どんのあらすじ第34話下巻~大政奉還~

西郷は岩倉に驚きの提案をする。



「岩倉様、討幕の勅許を頂けませぬか?」



さしもの岩倉も、いや。朝廷内にも佐幕派の公卿も多い。そして、そもそも「武力」で幕府に勝てるのか?確かに長州征伐では無様な醜態をさらした幕府ではあるが、老いたりと言えども幕府は「虎」である。

龍馬、動く

西郷と大久保は覚悟を決めてるべく既に動いていた。大久保は長州にその覚悟を伝え同心を説得、さらにその脚で広島藩も倒幕派に引き入れる。岩倉も時代の動きの早さに目が回るようだ。




同じく目を白黒させている御仁が土佐にもいた。



「いやぁ、こんままでは土佐は時流に取り残されるだけじゃき」



酔って候。




山之内容堂は「下士」の龍馬の言葉に苛立ち席を立つ。容堂側近の後藤象二郎は龍馬のやり方に怒る。



「なんちゅう事を!容堂公の機嫌を損ねて!」

「こんままではまっこて土佐は時流に取り残される!」



既に薩長が「倒幕」に動いていると言う情報は把握している。後藤は土佐が時流に取り残されるのも不安ではあるが日ノ本を取り巻く国際情勢にも明るい後藤は、そもそも、戦などしている場合かとい想いもある。



「後藤さん、戦をせんでも幕府を潰せる策があるじゃき・・・!」



龍馬は明るく答えるがその瞳は笑っていない。




京では岩倉が西郷と大久保に勅書を披露していた。二人は「倒幕の勅許」を得られて事を喜ぶ。
しかし。



「これは偽物や」



岩倉は倒幕が成功した時初めて、玉璽が捺され腫れて、



「ホンモノの勅許」



になると話す。
京の薩摩藩邸には決起に逸る薩摩兵児で溢れていた。




いよいよ始まるのだ。




なに、既に幕府は「腐った扉」である。
一蹴りで潰せる。




処が。




数日後思いもよらない事態が起る。



「慶喜が大政を奉還した・・・!」



慶喜は在京四十藩を集めると帝よりお預かりしていた大政を奉還すると宣言。薩長は倒すべき敵を見失う。



「吉之助さぁ、土佐が別の動きをしていた・・・」



西郷はこのような大胆な策を思いつくのはあの男しかいない。



「坂本龍馬」



一部の藩士は戦わずして勝ったと喜ぶが・・・。




西郷が鍵屋で独り考えこんでいると龍馬がやって来る。西郷はまんまとやられたと龍馬に語る。龍馬は笑いながら答える。



「これでようやく日本の雨漏りも直るぜよ」



しかし。



「坂本さぁは何も分かっちょらん」

「・・・?」

「おいは徳川慶喜っちゅう人間を良く知っている」



大河姫

・・・言うほど知ってたっけか?




西郷は「徳川慶喜」という男の恐ろしさを分かっていないと話す。大政を奉還したが、徳川家は日ノ本の1/4を領有する「大藩」である。さらに、「大政を奉還された」朝廷には統治機能はないのだ。



慶喜は黙っていても政権はいずれ戻って来る事を知っている。



「それはおまんさぁでも言い過ぎ違うか?」



龍馬はあまりな言い分に戸惑う。250年続いた政権を返上した徳川慶喜の想いも考えて欲しいと抗議する。



「徳川と戦をしちゃあ日本は火の海。それこそが異国の思う壺ぜよ」

「誰がなんと言おうとおいは慶喜を討取る」



外ではこの閉塞した世の中の変革を願う「ええじゃないか」の祭囃子が響いていた。




以上、西郷どんのあらすじ第34話~将軍慶喜~でございます。

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