西郷どんのあらすじ第12話です。篤姫は厳しい花嫁修業に耐え諸事百般を修め、美しさは大輪の花のようである。しかし、輿入れは遅々として進まない。一方吉之助は無邪気な篤姫を見ていられない。斉彬は篤姫にその真意を伝えた時安政の大地震が!?西郷どんあらすじ第12話始めます!

西郷どんのあらすじ第12話上巻~大奥~

安政2年(1855年)3月。斉彬はかつて「斉彬派」と言われ、「お由羅」で処罰された者達を赦免する。大久保正助の父次右衛門もついに鬼界ヶ島からの帰参を許され5年ぶりに薩摩の土を踏む。俊寛にはならずに済んだようだ・・・。しかし、その間に無二の親友であった吉之助の父、吉兵衛は帰らぬ人となっている。

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進まぬ縁談

篤姫は既に、言葉遣いは勿論、「和歌」「雅楽」「武芸」「書道」当然「寝所の作法」に至るまで、幾島から免許皆伝と言ってよい程に身に着けていた。そして、二十歳となった篤姫の美しさは大輪の花のようである。




養育係の幾島も篤姫の美しさに目を細めるばかりであり、将軍の御台所に相応しい女子と胸を張れる。一方、吉之助は美しく洗練され女性となり幸せになる事を疑っていない篤姫を見ると胸が締め付けられるのであった。




ただ、一向に篤姫の輿入れ準備が進まない。



「もしや・・・縁談は流れたのでは・・・?」



斉彬は幾島に問い詰められると「邪魔が入ってな」と、渋い表情だ。勿論、篤姫の輿入れを諦めた訳ではないのだが、外様である「薩摩の姫」しかも、幕政改革等と言う斉彬の養女とあり、譜代の井伊直弼が何かと邪魔をしている。




先々代の将軍家斉の奥方は薩摩出身で斉彬の祖父重豪という事もありもし生きていれば力になってくれたであろうが・・・。



「斉彬様、本寿院様をお味方に率いれましょうぞ」

「本寿院様、公方様の母上・・・」



本寿院を味方に引き入れ積極的な支援を頂く。幾島の提案に斉彬は頷くのであった。

幕閣裏工作

吉之助は斉彬の側近山田為久に呼び出されると、
斉彬からの命令を知らされる。



「本寿院様とお近づきになるのだ」

「そのための工作資金は千両・万両かかろうと構わない」


吉之助は驚きを隠せない。
万両とは・・・。




吉之助は密命を受けて、譜代・親藩等の有力大名に金をばら撒く裏工作をする。大金を抱えた風呂敷を抱え、接待に勤しむ吉之助。吉之助の動きは斉彬や山田為久、幾島等限られた者しかしらない。下戸で真面目が取り柄の吉之助が度々門限を破る事を同室の有馬新七や大山格之介は訝る。しかし、吉之助は素知らぬ顔をしてなんとかやり過ごすのであった。果たして、ついに吉之助や山田為久の工作が奏効し本寿院へのお目見えが叶う。




それにしても如何に篤姫の輿入れの為とは言えこのように湯水の如く「金」が使えるのは、斉彬の注進により失脚・服毒自殺をした調所広郷の功績が大きい。彼の藩政改革が成功し500万両の借金を返済・200万両の蓄えが出来たのだから。運命の皮肉を思わずにないられない。




西郷どんのあらすじ第12話はまだまだ続きもす!本寿院と幾島女の駆け引き!

西郷どんのあらすじ第12話中巻~死なない正室~

幾島が本寿院に呼ばれた。斉彬は改めて金に糸目を付けぬ豪奢な献上品を持たせる。ここが勝負所なのである。

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本寿院と幾島

現将軍である家定には公家から二人の正妻を娶っていた。しかし、二人とも若くして亡くなっている。




幾島は本寿院に面会すると斉彬から託された献上品の品々を並べる。大奥の女中たちはその豪奢な献上品にざわつく。幾島からすれば幸先いい出だしである。



「篤姫様の輿入れが進んでおりませぬようですが・・・」



幾島は尋ねる。
本寿院としても既に家定が承知をしている件でもあるが、薩摩は外様である事を理由に一部の譜代大名等には反対意見もあるようだと話す。



「篤姫様は近衛家に養女として出された後に輿入れとなります」



かつて、薩摩藩主島津重豪の娘であった広大院もやはり近衛家の養女となった後に輿入れをしている。前例がない訳ではないのだ。



「それならば問題なかろう」

「して、私にその後押しをせよとな?」



本寿院の問いかけに幾島は如何にもと頭を下げる。ただ、本寿院には別の心配がある。



「篤姫は殊の外、健やかでございます」

「そして、類まれなる幸運をお持ちです」

「必ずやよき跡継ぎに恵まれまする」



幾島の自信ありげな言葉に本寿院は、



「なら、その幸運に乗りましょう」



こうして、薩摩は大奥を見方に引き入れる事に成功する。

決着

遅々として進まなかった家定の妻探しが動く。本寿院は将軍家定同席のもと、老中首座である阿部正弘と篤姫の輿入れに反対である井伊直弼を呼びます。




本寿院は家定の妻に相応しい女性を決めようと候補者の画を用意していました。
家定に選ばせようと考えていたのだ。




しかし。



「儂は、、、死なない妻がいい!!!」



家定は兎に角死なない妻が良いのだと泣き叫びます。
そこで。



「命は尽きるもの!尽きない命などはないのです!」

「しかし・・・体が丈夫で運が強いのはこの姫です」



本寿院は篤姫の画を見せます。



「うん、ならこれにする!」



驚くのは井伊直弼。



「恐れながら御台様を決める大事をこのような・・・」

「無礼であろう?家臣の分をわきまえよ!」



本寿院はピシャリと井伊直弼の言葉を封じる。かくして、ついに篤姫の輿入れが正式な決定を見たのである。




西郷どんのあらすじ第12話、いよいよ最後の段でごわす!世に言う安政の大地震・・・。この地震で「水戸の両田」と言われた藤田東湖も亡くなっておりもす。

西郷どんのあらすじ第12話下巻~安政の大地震~

ついに、婚儀の正式な決定となり斉彬は喜ぶ。また、篤姫自身もついに公方様の元へと聞いて大いに喜んでいる。ただ一人、吉之助だけが複雑な想いでいた。




吉之助は一度篤姫に家定の人となりは気にならないのかと尋ねた事がある。
その時、篤姫は



「公方様はそのような事を考える事も畏れ多いお方」



で、公方様の正室として嫁ぐ事になんの不安もないと笑顔を向ける。吉之助は益々胸が締め付けられる想いである。

真相

斉彬は今回の篤姫の婚儀決定は吉之助と幾島の貢献大であると労います。事情を知らない幾島はようやく篤姫の精進が報われたと喜びます。




吉之助はついに耐えられなくなる。



「篤姫様に本当の目的はいつお話しになるでごわすか?」



事情を知らない幾島は「本当の目的」とはなんの事が尋ねる。吉之助は思わず真相を語る。幾島は衝撃を受ける。



「・・・儂から直接於篤に話す」



程なくして、篤姫は斉彬に呼び出される。



「於篤・・・公方様にはお子は出来ぬ・・・」



斉彬は篤姫に求めるのは次期将軍を一橋慶喜とするために家定を説得する事と言います。この国の為に耐えて欲しいという斉彬に篤姫は気丈にも必ず役目を果たすと言います。




幾島と吉之助はその様子に涙を禁じ得なかった。

一緒に逃げよう・・・

篤姫に真相を話したその日。
突然、



「ドーン!!!」


という地鳴りが鳴る。瞬間、立っている事も出来ない大地震が襲う。安政の大地震である。




薩摩藩邸も壊滅的な損害を受けるが、斉彬は無事庭に出て来た。



「篤姫様!!!」



吉之助は斉彬の無事を確認すると篤姫の屋敷へと向かう。幸、屋敷はまだ崩れてはいない!



「篤姫様!!」

「西郷!!!」

「おお!ご無事でごわすか!」



吉之助は篤姫を伴い脱出を試みるがその時天上が崩れて梁が落ちてくる。腕でなんとか崩れた梁を支え篤姫を守る。



「早く逃げるでごわす・・・」

「西郷・・・私と一緒に逃げて・・・」

「篤姫様・・・」



そうなのだ。まだ二十歳なのだ。日ノ本を背負う事を求められるにはあまりにその双肩はか細い。




梁をどけて篤姫と庭に脱出する事に成功する。



「西郷!ようやった!公方様の奥方はこのとおり傷一つないわ!」



篤姫は先ほどの言葉などなかったかのように吹っ切れた表情で笑顔を向ける。




嫁入りを道具も全て灰燼に帰してしまった。




安政の大地震のため、篤姫の輿入れも1年遅れる事になる。

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