西郷どんのあらすじ第5話です。嘉永4年(1851年)2月ついに西郷どん生涯の主斉彬が薩摩藩主に!しかし、処罰された斉彬派の許しは出ず、正助も謹慎のまま。そんな時に御前相撲九州場所が開催!これに優勝すれば!?西郷どんのあらすじ第5話始めます!

西郷どんのあらすじ第5話上巻~下駄~

江戸での親子対決を経て、ついに希望の星である斉彬が第11第の薩摩藩主となる。これで、赤山達死んでいった者、そして処罰された者も帰ってくる。誰もがそう期待したが、斉彬はなんら行動を起こさなかった。



→西郷どんの感想第5話「相撲じゃ!相撲じゃ!」

相撲

何度か触れている通り、薩摩藩には「郷中教育」という制度がある。年長者(二才)が若い者(稚児)に文武百般や社会での生活を教える制度である。斉彬が薩摩藩を襲名した祝に御前相撲が開かれる事になる。勿論、郷中の代表が相争うのだ。
俄然も盛り上がる。



「おい達下鍛冶屋町が優勝や」

「何を言うか!おい達高麗町や!」



下鍛冶屋の有馬新七と高麗町の大山格之介は既に鍔迫り合いである。そこへ有村俊斎がやって来る。



「斉彬様にはがっかりでごわす!」



斉彬が藩主となった時、斉彬派の藩士達は当然「お由羅派」への報復を願った。しかし、斉彬は「お由羅派」への報復はもとより、斉彬のために命を落とした者や、未だ、罰を受け続けている藩士への赦免も行わなかった。




吉之助にとってもこれは少々以外ではあった。
しかし。



「斉彬様には深いお考えがあるはずでごわす!」



有村俊斉も吉之助の迫力に少々ムっとしながらも押し黙る。



「相撲じゃな」



そう、今度の御前相撲で優勝すれば必ず斉彬に直接声をかけられる。褒美には何が欲しいかと尋ねられるかもしれない。



「そうじゃ!直訴じゃ!」



下鍛冶屋町と高麗町は共に優勝を目指すが、もし、優勝した暁には友人の正助や正助の父を始めとした、斉彬のために血と汗を流した者の赦免を願い出る事を約する。稽古には俄然力が入るのであった。

糸と吉之助

御前相撲開催が近づいて来るあくる日。糸は物憂げな表情で橋を歩いていた。糸は学問がしたいと赤山の家で働くなどして嫁入りを遅らせていた。しかし、それも段々と限界が近づいて来る。糸の元へ縁談が持ち込まれたのだ。相手は寺社奉行添役の海老原の長男である。家柄はもちろん、本人には会った事はないが評判は悪くない。



※関連記事:→海老原重勝は実在?糸の最初の夫?


この日、糸はある決意を秘めていた。



「エイッ!!」



糸は下駄を片方蹴り上げた!下駄は綺麗な放物線を描き・・・。



「あた!?」



糸の予想を超えて飛んだ下駄は橋の欄干を軽く越えて川へと落ち間の悪い事に鰻を掬いに来ていた吉之助の頭に当たる。



「おおきかねぇ」



吉之助は片方下駄を無くした糸に自分の草履を渡していた。歩き難そうにしている糸の前に進むと背中を向ける。



「おぶったる!」

「え・・・?でも・・・(ポッ)」

「周りの目気にする糸どんではなかと?」



結局糸をおぶって西郷家まで運ぶ。



「おおきかねぇ」



糸は吉之助の背中の広さに嬉しそうでもあり、そして切なそうでもあった。大久保家の前に糸を降ろす。謹慎を解かれていない大久保正助がおり写本をしている。糸は時々、正助に写本のための紙を届けていたのだ。隣の西郷家ではいよいよ代表を決める話が始まる。



「そろそろ、我が下鍛冶屋町郷中の代表を決めもさん」

「そりゃ、吉之助さーしかおるまい?」

「いや!おいじゃ」



そう進み出たのは有馬新七である。確かに、新七も相撲は稚児の頃からかなりの腕ではある。しかし、それでも吉之助の強さには及ばないと言うのが皆の見立てだ。



「なら、勝負で決めもさん!」



結局一番相撲を取って決める事になる。土俵の周りには下鍛冶屋郷中の者がかたずをのんで見守る。



「はっけよい!残った!!!」



新七はなんと、立ち合いで「変化」した。
吉之助をはたき込んだのだ。



「卑怯じゃ!!!」



皆、新七の変化を攻めたが勝負は勝負としかし、吉之助は潔く負けを認める。



「新七どん!頼みもす!」



その様子を見ていた糸はちょっと残念そうだ。



「あら?糸ちゃん?縁談が決まったんだってねぇ?」



そう声をかけたのは吉之助の祖母である。縁談の件を認め、良い話ではあると思うと所感を言うと、糸は吉之助が編んだ草履で帰って行った。




大河ドラマ西郷どんのあらすじ第5話はまだまだ続きもす!

西郷どんのあらすじ第5話中巻~恋心~

西郷家に集まっていた下鍛冶屋町の郷中の耳にもその言葉が届いた。一同は「おお!」となるが、大久保正助の表情は蒼白である・・・。

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謹慎中

吉之助は糸の縁談を心から祝福する。そんな様子に糸は内心複雑である。そこに大きな誤解が生じるのだ。



「正助どんは糸さーの事好いとっちょ?」

「い、いや・・・」

「そうか!なら糸どんを止めんといかんん!!」



吉之助は正助を勇気づける。さらに、ちょいちょい此処へやって来るのも正助に会いたいからではと言うのだ。まさか目的は隣の自分自身とは気づかない。その気になる正助ではあるが・・・。



「おいは謹慎中じゃ・・・」

「あちゃー!こんな時に謹慎中とは・・・!」



謹慎中は当然気軽に外に出歩く事も出来ない・・・。さらに、御前相撲の代表に糸の縁談相手の海老原がいると分かると俄然盛り上がる。



「新七どん!正助どんのためにも頼むで!」

「任せておけ!!」



吉之助は糸の意中の人間が自分だとは夢にも思わない・・・。

正助、失恋

御前相撲の日。正助は当然、御前相撲に出る事はないし、見に行くことも出来ない。西郷家で悶々としていると・・・。



「ごめんください」



なんと、天の差配であろうか?糸がやって来たのだ。糸は吉之助にと小物入れを渡しにきたのだ。



「糸どん!想いを寄せてる人がおるとな!?」

「なら縁談を断りなさって!」
(おいが謹慎解かれるまでまっちょって欲しい・・・)



糸は目を丸くする。正助に図星を言い当てられたのだ。




糸は迷ったことやその決断を下駄の裏表に賭けたこと、そしてその下駄がある人の頭に当たった事を話す。



「優しくて大きい人。吉之助さんは」



正助は糸の想い人が自分ではなかった事を知った。今、彼の恋は終わった。



西郷どんのあらすじ第5話はいよいよ最後の段でごわす!

西郷どんのあらすじ第5話下巻~御前相撲~

正助が豪快に失恋をしている頃、磯の御殿ではいよいよ御前相撲が始まろうとしていた。観客の歓声が上がる。島津四家と言われる一門衆の姫達も観戦に訪れたのだ。その中でも於一(後の天璋院篤姫)の美しさは一際目を引く。

下痢

行司を務めるのは山田為久。
斉彬の側近である。




会場も大盛り上がりである。




しかし。




下鍛冶屋郷中の者はそれどころではなかった。



「新七どんは!?」

「あかん!厠から出てこん!」



新七は気合いが入り過ぎ、目方を増やそうと無理して大食いをしたのがたたり腹痛をおこしていた・・・。
やっと厠から出てくる新七。



「だ、だいじょ・・・ウッ!?」

「新七どん!!」



厠へと逆戻りである。これではよしんば出場出来ても優勝どころか一回戦もおぼつかない・・・。



「次!下鍛冶屋郷中有馬新七!」

「・・・ん?有馬新七!!」



このままでは不戦敗と思われたその時!!



「おいがでもす!西郷吉之助でごわす!」



吉之助は新七が腹痛で出られないので自分が出ると言います。山田為久は番付に名前のない吉之助の出場を拒みますが。



「神聖な土俵が糞に塗れてもよろしいでごわすか!?」



この発言には会場も爆笑である。また、顔をしかめる姫たちの中で於一だけが爆笑していた。



「西郷吉之助?あれが・・・?」


斉彬は吉之助の土俵入りを認める。かくして、御前相撲が始まる!

横綱相撲

吉之助は順当に勝ち上がる。そして、いよいよ決勝戦まで駒を進めたのだ。




決勝の相手は?




因縁のある相手だ。




親友大久保正助の恋敵である海老原である!決勝前、海老原に破れた大山から海老原は足に怪我をしており、そこを狙うように提案を受ける。



「情けは無用じゃ!!!!」



流石、決勝まで来る事はある。海老原もまた、吉之助にそう宣言する。そしていよいよ決勝。



「はっけよーい・・・!残った!!!」



吉之助はまさに横綱相撲である。怪我をしている足を攻めず、外へ吊り出したのだ!

吉之助 VS 斉彬

斉彬の前へと進み出る吉之助。此処、磯の御殿で「天狗」と見間違えた斉彬との出会いから今日までを思い出す。涙で斉彬の姿が歪む。



「メソメするな!もういっちょじゃ!」

「!?」



なんと!
斉彬は吉之助と相撲をすると言いだす。
戸惑う吉之助。



「イケー!西郷!私はお前に賭けとっちょ!!」



一際大きな声で歓声を送ったのは於一である。この応援が功を奏した・・・?いや仇になったのか・・・?




吉之助は斉彬を土俵の外へ投げ飛ばしていた・・・。前代未聞珍事・・・?不祥事・・・!?




以上、西郷どんのあらすじ第5話でごわす!

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