西郷どんのあらすじ第3話です。嘉永元年、西郷家にはまた子供が産まれます。二人の西郷どん、吉兵衛と吉之助の禄では養いきれない・・・。そして、藩主斉興と嫡男斉彬の対立は先鋭化。俗にいう「お由羅騒動」による粛清が。西郷どんのあらすじ第3話はじめます。

西郷どんのあらすじ第3話上巻~西郷家、貧乏人の子沢山~

時は嘉永元年(1848年)。薩摩藩は未だ、島津斉興が藩主であり、西郷家は相変わらず・・・いや、以前にまして厳しさを増しております・・・。

→西郷どんの感想第3話「子どもは国の宝」

親子喧嘩

西郷家には四男の小兵衛が誕生。吉之助にとっては「子供」と言ってよい程の年齢差ではある。やはり幼子は可愛い。血を分けた兄弟であれば尚更である。




しかし、父、吉兵衛と吉之助の禄ではもはや如何ともし難い処まで来ていた。祖父の龍右衛門の調子もあまり良くない。さらに悪い事に三男の信吾も身体を悪くしてしまう。




一人でも医者に掛かる銭はない。
ましてや二人分の薬代等‥・。




龍右衛門も当然、西郷家の家計が火の車・・・いや既に炎の大車輪である事は分かっている。老い先短い自分の事は放っておいてもくれても良いと言うが、そもそも1人分の薬代だって払える状況ではないのだ。




そんな時に、下男の熊吉が起死回生奇跡を決める。大きな猪を仕留めて来たのだ!




猪の胆は万病に効く・・・いや!これ程立派な猪であればそこそこの銭になる!!これで、薬代位にはなるはずだ。熊吉と吉之助は早速猪を抱えて売りに行こうとするが・・・。



「侍がみっともない事すな!!」



父、吉兵衛はそんな息子、吉之助を咎めるのだ。気位が高いのは結構だが、いまやそんなことを言ってる場合ではない。もはや万策尽きており、生きるか死ぬかである。これは言葉にはしないが、ただでさえ生活は破綻状態なのに子供が産まれる事が吉之助は理解出来ない。



「じゃっとんどないしもさん!?」



二人はまた大喧嘩を始める。騒ぎを聞きつけた大久保父子がやっと二人を引き離す。



「借金すればよいのじゃ!」



叫ぶ吉兵衛。



「御気持ちは分かるがおはんに誰が銭を貸す?」



やれやれといった雰囲気で正助の父次右衛門が諭すように話す。西郷家に銭を貸す・・・。いや、もしそのような者がいるとそすれば隠者か聖者であろう。しかし、それが気に入らなかったのかもしれない。



「儂が頼めば銭を貸す者なんぞ沢山おる!」



吉兵衛は大見得を切ってしまう・・・。

百両借金

吉兵衛は赤山靱負の元に出仕している。吉兵衛には銭を貸してくれるアテなどはない。とりあえず、名門島津日置家の赤山ならと相談を持ち掛けるが・・・。



「・・・いっそ私が・・・」

「いえ!めっそうもございもはん!」


名門、島津日置家といっても生活はやはり苦しい。また、赤山は頼って来る人間を拒む事は出来ず、あちこちに既に銭を貸している。皮肉な事に、経理を担当している吉兵衛は赤山家の家計にも詳しいのだ・・・。とても、新たな借金を申し込めるような状況ではない。



「大酒飲みの老いぼれのおいに銭貸す物好きなんぞ‥‥」



赤山は感傷的になる吉兵衛にある豪商を紹介する。ここで、金が借りれなければ・・・。一家離散も覚悟しなければならない。




その豪商は板垣与三次と言う。名門、島津日置家からの紹介。板垣与三次も最初は当座の銭が足りないのだろうと、軽い気持ち出迎えてくれたのかもしれない。




しかし、やってきた吉之助の身なりを見て唖然とする。襞の消えた袴は吉之助の大きな身体にはそもそも寸法も合ってなさそうだ。あまりのみすぼらしさに、「赤山の紹介」でなければ侍である事を疑ったであろう。商売は慈善事業ではない。流石に不安になる。



「・・・ホントに返せるのでございもすか・・・?」

「必ずお返しもんす!!」



吉之助は西郷家の窮状を正直に打ち明ける。禄も少なく、貧乏人の子沢山で祖父母も抱えてにっちもさっちもいかない。
それでも。



「借りた銭は耳を揃えてお返し申す!!」



地面にめり込まんばかりに頭を下げる吉之助に何かを感じたのかもしれない。



「わかりもした。百両お貸ししましょ」



この板垣与三次から西郷家はなんと100両の銭を借りる。100両。幕末と現代では貨幣価値や生活様式が変わり過ぎて一概には言えないが概ね2,000万円程度であろうか?西郷家は一家離散の危機を脱したのだ。




余談であるが、この借金は西郷家の危機を救いはしたが後々まで西郷家の家計を苦しめる。しかし、御維新を迎え明治となってはしまいはしたが板垣与三次に全額返済されている事を申し添えておく。




西郷どんのあらすじ第3話はまだまだ続く。

西郷どんのあらすじ第3話中巻~その少年、半次郎~

百両。夢ではない現実じゃ。これで生きていける。吉之助は夢見心地である。しかし、世に中吉之助のように「助けの手」が届く人間ばかりではない。

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達人少年

「この盗人が!!!」



吉之助は帰り際、1人のガリガリの少年が袋叩きにされているのを見かける。こういうのを放っておけないのが西郷どんの西郷家どんたる所以である。



「子供は宝じゃっとん、そんなに叩いてはなりもはん」

「コイツは芋泥棒でごわす!」

「違う!この畑はおいのだ!」



言うが早いか、少年は木刀をふわりと構えると瞬く間に大人たちを叩きのめすと脱兎の如く逃げていく。中々の太刀筋でった。少年は武士なのだろうか?それにしてはあまりにみすぼらしいのは何故だろう?吉之助は自分の事を棚に上げてそんな事を考えたいた。




吉之助は家に戻ると久ぶりに家族全員で米の飯を食べる。下男の熊吉は遠慮がちであったが、吉之助はたんと食べるように勧める。そして、父、吉兵衛に話す。



「この金でイシに米を返しとうごわす」



イシとはかつて西郷家で働いていた下女である。しかし、西郷家のあまりの困窮振りに驚き、自分の畑で獲れた米を差し入れてくれたのだ。既に、イシは歳も歳であったため、下女はもうやめている。吉兵衛にも異論はない。そしてその言葉を聞いた熊吉も涙を流し喜ぶ。




翌日、イシの元へ米俵を持っていく吉之助。しかし、イシの家・・・というには余りにみすぼらしい掘立小屋からは反応がない。



「死んでしまいもしたんじゃろか?」

「勝手に殺すな!だれぞ?」

「おお!イシ!おいじゃ!小吉じゃ!」

「小吉?西郷さーの!?あれま!!!でっかくなって!」

「オイシ!おんしに借りた米かえすど!」



オイシはあまりにでっかくなった吉之助に驚く。これはイシだけではない。極貧と言ってもよい少年時代を過ごし米などは殆ど食べていなかった吉之助だが身体はめっぽう大きいのは何でだろう?吉之助自身も不思議である。




イシは吉之助の義理堅さに涙し、その日は昔話に花を咲かせるのであった。

脱藩一歩手前

そんな事があったあくる日の夜。吉之助は台車を引く車輪の音と話し声に目が覚める。深夜である。外に出て様子を伺うと台車を引いた一家が目に留まる。



「何をしちょっと?」

「!?」

「お?おんしはあの時の芋泥棒でないか?」



少年は半次郎という。彼はれっきとした侍の家柄であったのだ。という事はこれは、脱藩。



「早まってはなりもはん」



生活の苦しさから農民が所謂「逃散」をしても許される事も多い。結局、侍は何も生産しない。農民が田畑を耕さなければがいなければ食べて行く事が出来ないのだ。




しかし、侍・武士は違う。脱藩は問答無用で死罪である。




聞けば、半次郎の父は娘の薬代を工面するため騙されて藩の公金に手を付けて島流しになっていた。「娘の薬代」という話は吉之助にも身につまされる。あと一歩間違えればこの半次郎少年一家は自分達だったかもしれないのだ。そして、この半次郎という少年を助けたと考えた。



「おいに任せて欲しい」



吉之助はそう請け合うと一家を家へと送る。後に、その様子を見ていた者が「脱藩を吉之助が助けた」と届け出たため、下手をすれば吉之助も腹を切るところだったが、赤山と正助の助力でなんとか事無きを得る。




吉之助は赤山と正助に感謝するが、一方で半次郎のように前途有望な若者を「貧しい」という理由で、失うところだった事には疑問があると言う。



「全て、貧乏があかんのです」



いつしか、赤山に勧められてその想い、下級藩士や農民の生活の窮状や、藩政のあり方について意見書を斉彬に送るのが吉之助の大事な日課となって行った。




西郷どんのあらすじ第3話いよいよ最後の段。

西郷どんのあらすじ第3話下巻~お由羅騒動開幕~

島津斉興の「蘭癖」著しい斉彬に対する感情は既に「憎悪」と言ってよい程であった。その頃、斉彬は次々と幼い息子を病で失っていた。失意の斉彬であったが、斉彬派の藩士たちは斉興の側室「由羅」が調伏をしたのだという噂が広まっていた。

調所広郷切腹

老中首座阿部正弘。若くして幕政を主導する阿部正弘は斉彬を頼りにしている。そして、早く大国である薩摩藩主となり、共に西欧列強が迫りくるこの難局を打開したいと考えていた。



「阿部様、覚悟を決めました」



斉彬は薩摩藩の密貿易等が記載された書状を阿部正弘に渡す。これをきっかけに、現藩主である斉興を難詰し、「隠居」を引き出そうとしていた。



「この時をお待ち申しておりました」



阿部はついにこの日ノ本ために立つ事を決意した斉彬を頼もしく思う。しかし、事態は斉彬や阿部正弘の思うようには進まなかった。阿部から「密貿易等」について申し開きを求められた家老調所広郷は一人全ての罪を被り服毒自殺を遂げる。



「調所が死んだ・・・?」



斉彬は反対派ではあるが調所の能力を買っていた。借金まみれで破綻状態の薩摩藩は調所広郷がいなければ立て直せなかった。



「惜しい・・・」



しかし、事態はこれに留まらない。後に「お由羅騒動」と言われる粛清の嵐が薩摩藩に吹き荒れる事になる。

大粛清

斉彬は「調伏」といった迷信を全く信じていない。幼い我が子が次々と亡くなった事を嘆いたが、仮に由羅が調伏をしていたとしても、勿論気分は良くはないが、それが理由で亡くなったとは思わない。しかし、斉彬派の藩士はそうはいかない。



「由羅、許すまじ!」



その噂は周り回って由羅の耳にも入る。そして、江戸で調所広郷が服毒自殺をした知らせが薩摩にも届く。



「調所が死んだ・・・?斉彬め・・・!!!!許せん!!」

「斉彬派の藩士は私が調伏をしたとか申しております(泣)」



ここぞとばかりに由羅も斉興を焚きつける。由羅は自らの子である久光に島津家を継がせようとしていた。ただ、当の久光は兄、斉彬を尊敬していたのだが・・・。彼にはどうする事も出来なかった。




これ以降、斉彬派と目される藩士が次々と粛清される。切腹13名、島流し17名、その他50名が処罰を受けた「お由羅騒動」である。




その余波は後に大久保父子にもその累は及んだ。正助は職を解かれ謹慎、そして父大久保次右衛門は鬼界ヶ島へと島流しとなる。古くは「鹿ケ谷の陰謀」で俊寛、平康頼、藤原成経が流された悪名高き島流しの聖地だ。




そして。




血相を変えて父吉兵衛が吉之助の元へやって来る。



「どないしもした?」

「よう聞け、赤山靱負様が切腹を賜った・・・!」



以上、西郷どんのあらすじ第3話でございます。

→西郷どんのキャスト表(随時更新)

→西郷どんの感想第3話「子供は国の宝」

→西郷どんのあらすじ第4話

→翔ぶが如くのあらすじど感想第3話「運命の女たち」