おんな城主直虎の感想をはじめてもう1年。あと1話を残すのみとなりましたが、直虎の1年の感想を振返ってみたいと思います。冒頭は、やはりなんと言っても4週に渡る「子役」の活躍が注目されましたね。それと私が注目したのは脇役。特に小野政直(吹越満)は序盤のMVPであると思います。

おんな城主直虎の感想前編~子役は伏線~

序盤は子役3人の活躍が話題になっておりました。おとわ役の新井美羽ちゃんに活躍には目を奪われましたね。そして亀之丞(藤本哉汰)と鶴丸(小林颯)の関係性。



→おとわ、鶴丸、亀之丞の三人(NHK公式)


鶴丸は大人版の高橋一生さんを雰囲気が似ているとご評判でしたね。勿論、彼ら三人の活躍無に後の「三角関係」はなかったと思いますが、後二人、瀬名と龍王丸の二人も良かった。

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瀬名と龍王丸

幼い瀬名(丹羽せいな)と龍王丸(中川翼)。この頃、瀬名は龍王丸(後の氏真)との婚礼を望んでいました。瀬名の母佐名は今川家を恨んでいますが、瀬名はそんな母の想いをうっすらと感じながらも、その小さな頭で家族が幸せになる方法を考えていました。



「太守様の妻になる!」



瀬名はあの性格なので、きっと幼いながらも人気があったと思います。
まあ、龍王丸としても、



「将来貴方の妻になる!」



→瀬名幼少時(NHK公式)


と、言われて悪い気はしないはず。瀬名の利発さは寿桂尼にも愛されていたでしょうし。




それが、40年近い歳月が流れた天正年間年に生きてくる気がします。



「三河守殿の力になる」



瀬名と信康の危機に北条との和睦をまとめ、「徳川・北条連合」の威を持って信康の助命嘆願を願うが・・・。
瀬名の首を見た時の氏真の悲しみ。



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そして、後に、信長の前で舞を見せたり、相撲興行を主催し、



「桶狭間」



などは忘れたように、いや無かったように振る舞っていた氏真が光秀の策に乗った時に直虎に語った言葉。



「瀬名の仇を討ちたくないのか?儂は討ちたい」


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桶狭間ではなくて、瀬名の、信康の敵。桶狭間は氏真の中で決着が付いている。しかし、瀬名の、信康の死はまだ消化しきれていない。
この言葉が上ずらないのは子役時代を見ているからだと感じます。




瀬名役の丹羽せいなちゃんは成長すると菜々緒さんぽくなりそうでもありました・・・。

おんな城主直虎の感想前編~脇役の活躍~

大河ドラマでは良く見られる俳優の贅沢な使い捨て(褒めてます)。直満殿(宇梶剛士)はたった1夜でお亡くなりでございました・・・!そして、前半の脇役と言えば小野一族。特に、小野政直(吹越満)ですね。もしかすると、このおんな城主直虎では一番好きかもしれません。

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小野和泉守政直

小野政直。このおんな城主直虎は中盤までのテーマは「目付」だと思います。その「目付」を生き抜いた男が小野政直。



「お前は儂と同じになる」



意味深な言葉を残して病没しますが、その言葉の重さを後に政次は思い知らされる事になります。




後に政次は明確に井伊家のために、いや直虎の・・・いや「おとわのため」、蛇蝎の如く嫌われようとも「目付」としての任務を全うしようとします。




ただ、父小野政直は井伊家の為に動いているのか?
それとも今川家の、己の栄達のために動いているのか?
これは明確な台詞や場面で描かれていないんですよね。



「井伊家の為に良かれと思って」



政直は死の間際に次郎にそう語っています。ただ、涙を浮かべて語った直ぐ後。




まるで、今迄の話などは忘れたかのような様子に政次がつめ寄っています。



「先程の話は嘘なのですか!?」



政次のその問いには答えない政直。



「お前は儂と同じになる」



政直の心は井伊にあったのか?

それとも今川にあったのか?

いや、そのどちらでもないのか??



昨今のドラマでは台詞や演出で心根の部分まで喋らせてしまう事が多いと思います。勿論、それは視聴者に理解しやすいようにというまあ、「配慮・優しさ」なのかもしれません。ただ、個人的にはその辺りまで描いてしまうのは・・・。



「野暮」



だと思うんですよね。
その点、小野政直は最期までその本音が見えなかった。私は本人にもわかない部分があったのではないかなと思っています。



※関連記事:→おんな城主直虎の感想第11話「目付とは二重スパイ」

因みに、直虎は政直との最期の会話を後々まで覚えています。
井伊家がいよいよ復活すると言う時、「「復活の火」」にて、過去井伊家の復活・繁栄を願いながら志半ばで斃れた人々の中に、「和泉」も含めて経をあげております。

佐名と南渓

もう1人触れておきたいのが「佐名」ですね。




言わずと知れた瀬名の母です。




おんな城主直虎では、お家芸の下手な調略があっさりと太守様にバレて危機に陥った井伊家を小野政直の計らいで女好き( )の義元に生贄のように差し出された憐れな女性・・・という位置づけでした。




佐名は「井伊家を恨んでいる」という話でした。




序盤で印象的な場面に南渓と佐名のおとわを巡るやり取りと、桶狭間直後の情勢について、言葉の裏で語る場面があります。




特に、おとわに手紙を持って行かせる場面ですね。




南渓は佐名が井伊家を恨んでいるのは「フェイク」であると踏んでいます。そして、佐名が今も変わらず優しい女子である事も・・・。




佐名に手紙を持たせたおとわを送り込む事で、



「自分のようになって欲しくない!」
(つまり、おとわを今川の慰み者のような目には合わせない!)



と、思うはずという優しさにつけ込みます。
佐名は兄南渓(佐名と南渓は兄妹)の、



「おとわお前のように不幸にしたくないなら力を貸せ」

「力を貸さなかったら、おとわはお前のように不幸になる」



言外の言葉を一瞬で理解して怒ります。
そして、一度は断る。




この微妙な心理描写がね。その後の南渓の表情と合間って良いシーンでした。
(南渓も自分が非道い事をしている事を理解している)



※関連記事:→おんな城主直虎の感想第3話「南渓兄の非情なこと」


佐名は最後、瀬名に「駿河を取ってしまえ!」と言って亡くなるのですが、歴史を知っている私達はそれが叶わない、いやもっと惨酷な形で終わる事を知っていますからね。




ただ、瀬名と家康との間の娘である亀姫は後に奥平信昌の元へ嫁ぐと、四男一女を産み、信昌には1人の側室も置かせなかったと言います。




瀬名の血を色濃くひいているように感じます。

おんな城主直虎の感想前編~今川と井伊の対比~

今川義元存命時の今川領はけっこう住みやすい土地だったんではないかと思います。少なくとも、我が、甲斐や越後なんかと比べると・・・。まあ、相模が一番住みやすいとは思いますけど。しかし!人間は論理で動くに非ず。井伊家の人々は皆今川が大嫌いです・・・

バラバラ井伊家

第1話でお首を刎ねられる直満殿しかり、兎に角、一にも二にも今川が嫌いなおじじ様直平。平然と当主直盛を無視して事を進めます。




直満にしても、直平にしても、中野直由や新野左馬介にしても、皆、井伊家が大事で井伊家の繁栄を願っている事が分かっているだけに・・・。




一門衆・親族衆でさも当主の直盛に何も相談せずに、様々な謀を巡らし、悉く失敗し続ける様は見てて哀れを誘いました・・・。
挙句、上手くいかなった事を兎に角、



「目付(小野政直)が悪い」



と、考えているさまもはや滑稽です。




一方の今川家。
海道一の弓取りはダテじゃない。




義元と寿桂尼様、そして太原雪斎がお互いを信頼してものごとを進めています。今回の義元はほぼ無言というキャラが立った設定でしたが、



「話す必要がない」



と、いう比喩なんじゃないかと思います。つまり、この鉄のトライアングルに言葉は不要。一分の隙も無い今川家と隙しかない井伊家の対比が鮮烈です。

太原雪斎ナレな死

太原雪斎(佐野史郎)と言えば今川義元の養育係にして後見人。しかし、出番は2話のみ・・・!




今川家、いや今川義元を語る上で絶対に外せない人物である事は議論を待たないと思うのですが、実際には画面に登場は一瞬、真田丸名物の「ナレ死」もなく居なくなっておりました。




義元、寿桂尼、そして太原雪斎の三人が鼎立している間は盤石の今川家ではあったものの、太原雪斎の死から、少しずつ乱れが・・・!といった演出があるのかなと思っていたのでちょっと意外でした。




そうそう、太原雪斎と言えば、私の大好きな大河ドラマ「武田信玄」では財津一郎さん演で、
序盤は寿桂尼様(岸田今日子)、義元(中村勘九郎)と三人で幹部会議をしているのですが、こちらでも、いつの間にかひっそりと亡くなっておりました・・・!




個人的にはもうちょっと出番や演出が欲しかったかなと思いました。




以上、おんな城主直虎の感想まとめ前編「今川と井伊の鮮烈な対比と子役脇役活躍」でございます。
次は後編に続きます!

今宵は此処までに致します。

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