おんな城主直虎の感想第47話「決戦は高天神」でございます。此度、おんな城主直虎47話は政次を思い出さずにはいられませんでした。そして、雪の字が男前にございます。で、私としては、ついに武田が滅びた事が・・・2年連続で我が武田が滅びるとは・・・!

直虎感想47話「本心」

前回、ついに瀬名が信康を守るために命を絶ち、そして、家康はその信康を守り切る事が出来ませんでした。・・・北条と同盟を締結していたのにも関わず・・・。だから、氏政だけではなくて、氏真、勝頼、景勝、鬼義重で関東列藩同盟&330年早い関東軍の編成と、第4回対織田大同盟を提案したのですが・・・。まま、それはさて置き、第47話は悲嘆に暮れ、あまつさえ、徳川を憎みかねない岡崎の処分から始まります。

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恥の多い人生を共に

石川数正。
前回、



「お方様程美しいお方を存じませぬ」



と、背一杯の告白をした数正。結局、最愛の人瀬名も、その瀬名が命を賭して守ろうとした信康も命を落とします。岡崎衆として、長く二人に仕えてきた数正としては断腸の想いだったかと思います。二人の死を見送り、後を追おうとしますが、寸での所で本多忠勝止めらました。



「殿がお待ちじゃ」



そして、もう1人。
酒井忠次。
全てはこの男から始まった。
井伊家応援団としては、堀川城の件や政次の件もありましたからね。




ただ、此度の様子を見、もう許そうと思いました。



「石川殿、信康を守れなかった事恥じておろう?」

「儂も、同じじゃ。共に恥の多い人生をもう一度歩んでくれぬか?」



以前の忠次からは考えられない言葉だと思います。酒井忠次は賢いのでしょう。ただ、残念ながら今迄は「小賢」かったと思います。




今回の件を経て、「人の心」を感じる人間になったのではと思います。これは多分「深み」のような物ではないかと思います。




例え同じ結論であったとしても、そこに、何を感じるかは人によって異なります。今迄は、例えば政次の件や堀川城の件などは、



「仕方ない」



で、一顧だにしなかったでしょうが、これからは例え同じ結論を出す事になったとしてもきっと感じる事は変わります。そして、感じる事が変わればきっとその未来を変える事が出来るのではと思うのです。




此度、私は忠次も許す事に致しました。

気持ちこそ

家康は自らの非力を告白し、瀬名も信康も濡れ衣であると言います。これは、かつて瀬戸村で直虎が行った事を万千代から聞いての事。




岡崎衆は「言い訳」を聞かされると思っていたと思います。いや、あるいは「脅し」をかけられるかも。はたまた、「金」か???



  • 証拠もあるし、有罪だし
  • これ以上、この処置に不満を言う事許さぬ
  • 出奔した岡崎衆分の知行を残った者に分けよう!


しかし。



「すまぬ!!」



岡崎衆の悔しさや悲しさに寄り添います。人間は期待や予想を超えた時に感情が(良くも悪くも)反応します。家康のドストレートな告白は岡崎衆の「感情」を動かす。



人は感情で決断し、論理で正当化する



次は、その気持ちを何処かに集中させたい。つまり、目標を与えるという事ですね。



「瀬名は駿河を欲していた!」



少々意地の悪い味方をすれば、瀬名が駿河を得たいと思っていたのは、母佐名が実家である井伊家を苦しめる今川家を憎んだ事に端を発します。しかし、その今川家は既に亡く、太守様はお味方です。勿論、瀬名は徳川家の発展を祈り、また家康を大事には思っていましたけど。




ただ、家康の心からの謝罪と力を貸して欲しいという願いを聞いた時岡崎衆の気持ちはもう家康の側にあります。そして、「瀬名が求めた駿河」という論理を与える事で、岡崎はまた、一つにまとまったのかなと思います。




何時の世も、人を動かす事に肝要なのは「気持ちに寄り添う事」、そして「想いを伝える」という事なのでしょうか。




おんな城主直虎の感想第47話「決戦は高天神」はまだまだ続きます。

直虎感想47話「歴史は繰り返す」

ついに始まる高天神城の戦い。因みに、武田推しのとう館としては・・・苦しい日々が続きます。この高天神城の戦いこそ、長篠の戦い以降もなんとかど織田徳川の攻勢を凌いでいた、我が武田を滅ぼす直接の原因でございます。



※関連記事:→高天神城の戦い!岡部元信の奮戦と武田勝頼の落日


信康と政次、高天神城と堀川城

かつて、政次は濡れ衣を着せられて(進んで着た面もある)非業の最期を遂げます。その時、家康は近藤らの企みで罠にかけられている事を知りながらも、捕縛し殺害します。




まさに、これはまた、信康に重なりますね。家康はかつて、政次を見捨てましたが、此度は最愛の息子を切り捨てねばならなくなります。




そして此度の高天神城の戦い。




家康は猛将岡部元信が守り、その堅牢さで知られた高天神城を力攻めしません。高天神城を降伏させて、その傘下の諸将を味方にしようと考えます。



「戦がお嫌い」



織田に対抗する力を得るためには相手をねじ伏せる力ではなく、相手を取込む力こそ肝要。




甘いと言うかもしれませんが理には適っているんですよね。戦った(戦おうとした)相手がそのまま味方になれば、勢力は一気に増大します。相手も自分も消耗した挙句に領地にしても、下手をすると戦に勝って勢力を弱める事にもなります。チェスではなく、将棋で戦うみたいな。




しかし。



「降伏を認めてはならない」



信長は高天神城の戦いでの降伏を認めません。結局、城兵は岡部元信以下玉砕という痛ましい結果に・・・。勿論、「死兵」となった兵士は死に物狂いで戦います。こちらも、本来であれば死ななくてもよい命を使う事になります。




因みに、「高天神城の戦い」の頁でも記載しましたが、これが事実上の武田家へのとどめとなります。




以降、我が武田家は裏切者が続出し滅亡を迎えます。




この時の高天神城の最後力攻め。




もしかすると、結果的にはより多くの犠牲を防いだと言えるのかもしれません。ただ、そのために犠牲になった命を「仕方がなかった」と済ませてはならぬと思います。




今の酒井忠次であればきっとその事は分かっているかと存じます。




さて、おんな城主直虎の感想第47話「決戦は高天神」はさらに続きます。

直虎感想47話「父と子」

夫婦喧嘩は犬も食わぬと申しますが、親子喧嘩は放っておくと命に関わります。そう、信虎殿と晴信、そして晴信と義信。ただ、直虎と万千代はようやく同じ方向を見て歩き始めた由にございます。

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万千代が変わる

万千代はついに2万石の大名となり、そして井伊谷を守る二人の武将、六左衛門と雪の字を求めます。万千代が何を考えているのか。




前回、「何時までこのような事を続けるのか」と、戦の無くならぬ世を嘆き、父、直虎がどのような想いでこれまで多くの人間を見送ってきたのかを少し理解した万千代。ただ、直虎には不安もあります。



「万千代がいったい何を考えているのか」



もしかすると、徳川家中で力を蓄えている事を良いことに、井伊谷を再び取り戻そうとしているのかも?




結果的に、その懸念は杞憂でした。




本多忠勝から万千代の様子を聞かされます。
(本多忠勝が直虎を見てテン上げなのが結構可愛かった・・・!)



「万千代は変わった」



かつては、己の立身出世と井伊谷を取り戻すといった「己に欲」に忠実であったが、今は、この徳川家の為に何が出来るのかを考えている。万千代は「個人」ちょっと広がっても「井伊家一門」のために生きていたのが、徳川の為という自分が所属する組織のために何が出来るかを考えるようになっています。




少々飛躍するかもしれませんが、徳川の為に力を尽くした結果として、「戦の無い世」を目指すというのであれば、それは、広く天下万民のために働いているとも言えます。家康が語った「戦わない力」を万千代もまた目指す。ただ、これは別に不思議な事ではないかも。




かつて、政次と直虎が目指していた物でもありますからね。万千代は雪の字と六左衛門を自分の幕下に望むものの、井伊谷は望まないと言います。




万千代の飛躍的な成長を直虎は喜びます。直虎が生きている間に父と子の関係が修復され何よりでございます。




おんな城主直虎の感想第47話「決戦は高天神」もう少々続きます。あと少しお付き合いを頂ければと思います。

直虎感想47話「雪の字」

私は何度か申し上げておりますが・・・。雪の字は「武闘派」ではございませぬ。「武闘派、兼頭脳派」でございます。
今宵は大活躍・・・!

頭脳派

井伊谷の直虎と愉快な仲間たち。ついつい、頭脳派は政次の専売特許と思いがちですが、「武田来たりて火を放った時」の機転といい、さらに古くは、人集めのために戦国ラップを拾うするきっかけを作った「綿毛の案」の時といい要所、要所で知恵を発揮。




そういえば、政次も雪の字の事は「理を持って話せば分かる」と認めているふしがありました。




今回も「河三郎」という高瀬が話していた事がある言葉から、高瀬が幼い時に聞いた言葉、高瀬は武田領で成長、つまり、さっきの人足は武田の間者!?




と、シナプスを繋げて大金星!




流石です。

井伊谷の番人

「俺は俺で折り合いを付けてやって来た」



雪の字は直虎の力量に惚れ込んでいます。ただ、龍雲丸や政次は正直、「女(恋心)」として直虎を見ている部分がありますが、「井伊谷最後の日」でも記載した通り、そういった感情はありません。




ただ、今回の告白を見ると、やはり、雪の字こそ「漢の中の漢」だと思いましたね。




今の時代は「男女同権」が叫ばれて三十余年が経過していますが、
やはり、漢は女を守ってなんぼ。



「女子だから護らねばと番人なった」



井伊家を潰した後、どのような気持ちで井伊谷を守ってきたか。武田が来た時も雪の字がいたからこそ、最小限の被害で食い止める事が出来たのです。




その雪の字。



「無理に決まっております!」

「やって見なければ分からぬではないか!!」



直虎が言う、「万千代を通して家康に戦の無い世を創らせる」という途方もない目標に「断れるわけがない」参加を決意。



「男冥利に尽きるとしておきましょう」



雪の字と六左衛門。




井伊谷が誇る、愉快な仲間・・・、ではなくて、力強い武将を二人幕下に加え、万千代の新しい門出となったようです。




おんな城主直虎の感想第47話「決戦は高天神」いよいよ最後の段でございます。

直虎感想47話「武田滅ぶ」

我が武田家が滅びました。二年連続何度目・・・でしょうか???

いよいよ・・・

昨年は冒頭2話で我が武田家は滅び、今年はラスト3話で滅んでしまいました。




思えば勝頼もまた、悲運な国主であったかと思います。




これもまた、我が子晴信の不徳の致す処にて、ここに謹んでお詫びを申し上げます。




それに致しましても・・・




徳川殿はこれでかつての今川領と武田領を治める事になったのですね。
まさに、隔世の感でございます。




さて、以上おんな城主直虎の感想第47話「決戦は高天神」でございます。

今宵は此処までに致します。

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