軍師官兵衛のあらすじと感想第28話「本能寺の変」です。「是非も無し」今宵ついに本能寺の変。江口信長は歴代信長でも石橋信長と双璧だと思います。お濃との夫婦は歴代最高。そして、信長・お濃に続いて、御着の殿も最期。軍師官兵衛のあらすじと感想第28話

軍師官兵衛のあらすじ第28話「本能寺の変」

天正十年六月。
坂本城を発した明智軍一万三千は秀吉の援軍には向かわず一路京を目指していた。



「敵は本能寺にあり」



今まさに「明智光秀の天下獲り」が始まる。

→【公式】歴代の秀吉と官兵衛は?

軍師官兵衛のあらすじ第28話上巻「本能寺の変」

信長は少数の供回りを連れて京本能寺に入っていた。




運命の天正十年六月二日、払暁。




信長は目が覚める。



「上様・・・?どうかないましたか?」



信長はお濃の問いかけには応えない。遠くに、いや近づいて来るいるはずのない軍馬の足音戦の匂いを感じたような気がしたのだ。




本能寺の庭では護衛の供回りが突然の軍馬・甲冑の音に訝しげに集まって来た。
今、この京都周辺に軍はいない。




秀吉は中国地方。




柴田勝家は北陸戦線で上杉と対峙。




滝川一益は関東。




丹羽長秀は四国攻めの準備。




そして。




明智光秀は秀吉の援軍に向かっているはずだ。本能寺の外では信長配下の小姓達が突然現れた軍勢に戸惑っている。



「いったい何だ・・・?」

「お?あれは桔梗の旗印?」

「明智様の軍勢か・・・?」



兵の上から伸びる旗印に見えるのは明智の桔梗。そして、塀の上から兵士が顔をのぞかせる。



「グワッ!」



塀の上から次々矢を射かけて来る!



「謀反!!」

「明智光秀謀反!!」



騒ぎを聞きつけて信長とお濃も庭先にやって来る。



「何事か?」

「む、謀反!!!明智光秀謀反にございます!!」

「光秀殿が謀反!?」



お濃は驚きの声を上げる。




しかし。



「是非も無し」



本能寺の門を破り明智勢が境内に突入してくる!信長は供回りから弓矢を渡されると矢継ぎ早に壁の上の兵士を射落とす!




さらに!




その隣でお濃も男顔負けの腕前で明智勢を射る!



「お濃!女たちを連れて逃げよ!光秀も女子の命は取るまい!」

「嫌でございます!上様の御側を離れませぬ!」



「はっはは!流石は蝮の娘!」

「ついて参れ!」



「はい!」



信長もお濃ももはや絶体絶命の危機にありながらもその表情は生き生きとしている。それに触発されたか?




森蘭丸を始めとする供回りは少数とは言えいずれも手練れ。いつしか、襲い来る明智勢を押し返していた。




本能寺の外では明智光秀が気を揉んでいた。




本能寺にいる供回り100にも満たないはずである。こちらは万を超えるのだ。




光秀の表情からは「優位さ」は微塵も感じられない。



「信長の首はまだか?」

「申し訳ございません、少数とは言え何れも手練れ故少々手こずっているようです」

「・・・相手は信長じゃ・・・何をして来るから分からん!急ぐのじゃ」



境内に明智勢が溢れ来ると、流石に衆寡敵せず。信長は襲い来る明智勢を鬼神の如くあの世へ送っていたが度々手傷を負い始めていた。




そして。



「上様!ここは我らにお任せ下さい!」

「!?」

「上様!!!ここは我らに!」

「・・・任せた!」

「はい!」



森蘭丸の言葉に信長とお濃は本能寺の奥へと向かう。




明智勢は伽藍の中にも入り込んでいる。




信長、そしてお濃も明智勢を斬り伏せていくが・・・。



「お濃!」



お濃が敵刃に斃れる。信長はお濃と斬り結んでいた兵士を斬り捨てるとお濃を抱える。



「上様・・・上様と世界を見てみとうございました・・・」

「お濃・・・儂の嫁は其方にしか務まらんかったぞ・・・」

「上様・・・止めを・・・」



信長の表情が一瞬歪む。



「上様・・・生きて・・・生き抜いて下さい・・・」



信長はお濃を見て頷くとお濃の短刀で止めを刺す。




そして、一人本能寺の奥へと向かう。




本能寺には火が回っていた。明智勢が火矢を射かけていたのだ。




信長奥へ奥へと向かう



「生か・・・死か・・・?」



そして。




まるで信長を待っていたように炎に囲まれた部屋。




人間五十年


化天のうちを比ぶれば


夢幻の如くなり


一度生を享け


滅せぬもののあるべきか




信長は炎の中で自身が最も好んだ「敦盛」の一説を口ずさむと一言。



「生き抜いたぞ・・・!」



満足気な表情を浮かべる手にしていた太刀を自らの喉に当てるのであった。




外では光秀がひたすらに気を揉んでいた。



「信長の首はまだか・・・?」

「この炎では助かりますまい・・・」



光秀は信長が確かに死んだ証拠が欲しい。




しかし、その光秀を嘲笑うかのように本能寺は煌々と燃えている。
結局。
本能寺から信長の遺骸を発見する事は出来なかった。




本能寺の変。




この知らせはまず京の公家衆が知る事になる。



「明智さんに勅使を・・・!」



吉田兼和は帝の勅使を明智に遣わすように言上するが関白九条兼孝は信長の死が確実となってからと言う。



「それにしてもなんや空が開けたような感じでございますなぁ」

「滅多な事を・・・」

「・・・」

「・・・ホホ」

「オホホホ!!」



二人ともに嬉しさを隠しきれない様子であった。

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軍師官兵衛のあらすじ第28話中巻「殿との別れ」

その頃、備中高松城攻防戦は続いていた。本能寺が焼け落ちた正にその夜。秀吉は寝苦しい夜に耐えかねて寝所から出てきていた。



「おお!官兵衛!今夜は蒸し暑いの!」

「殿・・・」



二人は「湖上の城」となった高松城を眺める。



「・・・壮観じゃな・・・」



自分達がした事とは言え改めて「物凄い事」をしたと感じる。



「はい・・・しかし多くの田畑を水没させました」



官兵衛は農民達のこと、さらにこの勝利の後の秀吉の評判にも心を砕いていた。



「このような事で秀吉様の評判を落とす訳には参りませぬ」

「上様が御出馬なれば戦も終わる・・・」

「はい・・・」



信長が此処備中高松城に来ることは永遠にない。二人はまだその事を知らない。




夜が明けて。




官兵衛と小六は明智勢が到着した時の陣立てを打ち合わせていた。備中松山城の模型を見ながら配置を考える二人。



「明智勢は一万四千か・・・この辺りであろうな?」

「はい、此処なら明智殿も十分に兵を配置出来るかと」



そこへ。



「殿!!一大事でございます!」

「どうした善助?」

「・・・それが、周辺の農村の状況を調べておりましたら・・・」



高松城水攻めにより多くの田畑が水没している。その状況を確かめるべく周辺の集落に聞き取りを行っていたところ御着の殿を見つけたという。




小寺政職は高松城近くの農村の小さな庵でひっそりと最期の時を迎えようとしていた。善助に案内をされて政職の部屋へと向かう官兵衛の前に1人の若武者が控えていた。



「久しぶりじゃな官兵衛・・・いや、官兵衛殿・・・」

「貴方は・・・斎様・・・ご立派になられましたな・・・!」

「今は元服し小寺氏職と名を改めております」



政職は官兵衛の来訪を待っていたかのようである。既に起き上がる事も出来ず病床から官兵衛を見上げる。



「殿!!お懐かしゅうございます!官兵衛です・・・!」

「か、カんべぇ・・・か・・・す、すまぬ・・・ワシは・・・」

「殿!最早過ぎた事でございます・・・」



官兵衛はかつての主君であり、官兵衛を裏切った政職の手を握る。部屋には政職の妻であり官兵衛を陰に陽に支え続けてたお紺の位牌が二人の再会を見つめていた。



「儂は・・・其方に謝りたかった・・・済マヌ・・・」

「かンベエェ・・・斎を・・・氏職を頼む・・・」

「其方しかたよれる者はオランのじゃ」



「殿!氏職様の事はこの官兵衛にお任せ下さい!」



父と官兵衛のやり取りを聞いている氏職は涙を浮かべ頭を下げていた。善助は複雑な表情ではあったが、政職の最期となれば何も言えない。




官兵衛の言葉に安心したのだろうか政職は少し笑う。



「これで・・・あの世にイッテもお紺に叱られずに済む・・・」



そう言い残し小寺政職はひっそりとこの世を去る。



「そうか・・・そのような事があったのか」



秀吉は官兵衛から小寺政職の最期の顛末を聞く。そして、その政職の願いを聞き届け息子を配下に加えると聞いて笑う。



「官兵衛は・・・!お人好しじゃの!」



※関連記事:→小寺政職の最期と鶴太郎の想い出

軍師官兵衛のあらすじ第28話下巻「武運拓ける」

小寺政職が身罷った日の夜。相変わらずの寝苦しい夜ではあるがこの日秀吉はぐっすりと眠っている。




あと数日で明智勢一万四千、そして信長自らの出馬も遠からず。毛利は死に物狂いで抵抗し厳しい戦が続くだろう。



「殿・・・」

「どうした善助?」

「京の長谷川宗仁様からお使いという者が」

「長谷川殿と言えば上様の覚えも目出度い商人だが・・・」



宗仁からの使者は官兵衛か秀吉の二人以外には口外出来ないと言っているという。



「儂が黒田官兵衛じゃ・・・」

「御人払いをお願い申し上げます」



善助と九朗右衛門は席を外す。使者はさらに目の前にいる男が確かに、



「黒田官兵衛」



であるという証を見せるようにと言う。官兵衛は額の傷はかの有岡城での幽閉中に負ったものであり、使者の前まで不自由な脚で歩みより「脚」もまた有岡城で負ったものだと説明する。



「・・・確かに黒田官兵衛様とお見受け致しました」

「これを・・・!」



使者は自らの衣服の襟を破りそこから書状を取り出すと官兵衛に渡す。そこには明智光秀謀反と信長が本能寺にて横死した事が書かれていた。さしもの官兵衛も動揺が隠せない。



「命は惜しいか?」

「はい・・・」

「ならばこの件誰にも口外をせぬ事だ」

「承知致しております」



使者にそう言い含める。



「善助!!この者を労ってやれ」

「それと儂は独りで考える事がある!暫く誰も部屋に入れるな」



大河姫

この時使者を殺しちゃうんじゃないかと心配した・・・。




官兵衛は善助が使者を伴い部屋をあとにすると考えこむ。



「どうすれば良い!?」



官兵衛は独り悶絶しながら考える。柴田は北陸、滝川は関東、丹羽は四国攻めの準備、我ら羽柴は備中。京周辺には力の空白があったのだ。だからこそ、明智光秀は謀反を起こしたのだ。信長の横死が毛利に伝われば明智と毛利に挟まれる。




しかし。




官兵衛はある可能性に気付いた。



「善助・・・・!」



官兵衛は善助に「本能寺」の件を伝える。そして必ず明智から毛利への使者が来るはずであり、周辺に網を張り誰も決して通すなと厳命する。




そして、就寝中の秀吉の元へ。



「なんじゃ官兵衛・・・」



官兵衛は黙って書状を渡す。



「ん?長谷川宋仁殿・・・ふむ・・・ふ!?」

「ああぁぁあ!!!上様!!!上様!!!(泣泣)」

「ああああ!上様が!!上様!!!(涙泣涙泣)」



「殿!!」



「上様が!!上様が!!!」



「殿分かりませぬか!」



「・・・(泣)?」




「殿のご武運が拓けたのです!」




「・・・官兵衛・・・!儂は・・・どうすれば良い・・・?」



「全てこの官兵衛にお任せを!!」



「わ、分かった・・・!」



大河姫

この官兵衛の表情を見たらまあ「脅える」わな・・・。実際、官兵衛もこの知らせを初めて聞いた時は動揺していたけどね。秀吉と官兵衛が同時に知れば秀吉の官兵衛への印象は多少は変わったかな。




官兵衛はその未明の内に安国寺恵瓊を尋ねる。



「夜分にご無礼仕る・・・」

「いったい何の要件かな?寝込みを襲われたわい」

「早急に和議を結びたい・・・条件は本領安堵」



恵瓊は驚く。戦況は圧倒的に毛利に不利である。先日の条件とは全く異なる破格の条件である。



「秀吉様が天下に名乗りを上げる好機が到来しました」



要領を得ない官兵衛の言葉に怪訝な表情の恵瓊。



「信長公が亡くなられた」

「!?」

「明智光秀謀反にございます」



黒田官兵衛一世一代の大勝負が始まる。




以上、軍師官兵衛のあらすじ第28話でございます。

軍師官兵衛の感想第28話「本能寺の変」

軍師官兵衛の感想第28話「本能寺の変」。先週も申しましたが・・・。やはり言いたくなるのでございます。光秀よ!どうせ謀反を起こすならあと数ヶ月早く・・・!



※関連記事:→武田信玄53年の生涯


お許し下され。これが最後の「愚痴」にございます。

軍師官兵衛の感想第28話「信長、炎の中へ」

江口信長が思っていた以上に素晴らしかった。大河ドラマでは多くの俳優が信長を演じています。




人気のある「信長」というとやはりこの「軍師官兵衛」のプロトタイプ!?とでも言える「大河ドラマ秀吉」の「渡信長」。あと、「大河ドラマ利家と松」の「反町信長(で、ある。で、あるか)」なんかも人気ありますね。




変わり種!?では今迄の信長像を一新した「信長-KingOfZipang-」の緒方信長なんかもあります。見た目は緒方信長が一番近いような気がしますね。




ただ、個人的に一番「信長らしい(←見たことあんのかよ!?)」と感じていたのは、武田信玄の石橋信長なんですよね。




等身大と言うかね・・・。
きっとこんな人だったんじゃないかなと感じるのですよね。
勿論、会った事はないですけど。




渡信長は神憑り過ぎだし、反町信長は少々カッコ好すぎなんですよね。両方とも好きですけど。




で、今回の江口信長。




個人的には石橋信長と双璧を為す位のデキだったと感じました。



「人間味」



があるんですよ。光秀も言っていましたが、



「この人の下で働きたい」



と、思える魅力が十二分に発揮されていました。




そして、もう一つ素晴らしいのは内田お濃。



「理想の夫婦像」



示していたのではないでしょうか。




うーん・・・!




やっり歴代一位の信長かもしれない。つまり、内助の功!内田お濃が素晴らしかった分でね!




軍師官兵衛は「夫婦像」を示していると感じるんですよね。



  • 官兵衛と光
  • 秀吉とおね
  • 村重とだし
  • 政職とお紺
  • 信長とお濃


これで、三組の夫婦がこの軍師官兵衛を去って行きましたが、いずれの夫婦もそれぞれに葛藤がしっかり描かれています。




さて、ここらか先は長政も新しい夫婦像を見せてくれるのかな・・・?

軍師官兵衛の感想第28話「許し、即ち自分を救う」

「人は殴れないから殴りたい」



軍師官兵衛の第24話でも書きましたけど、「復讐」が怖ろしいのは、自分の人生をも「奪われる」からだと思うんですよね。



「本当に不幸なのは復讐心に囚われて自分の人生を送れない事」
byあんていくの吉村店長(梟)



既に死に至る病に冒され官兵衛に詫びる政職を見て、官兵衛は今度こそ本当に、



「政職を許した」



んだと思います。
氏職を迎えた事がその象徴だったように感じました。お紺の位牌が官兵衛と政職、氏職を見守るように描かれいたのも良かったですね。




で、官兵衛は後に切支丹に帰依するんですけど・・・。




この「許し」というのも軍師官兵衛のテーマの一つなのかなとも感じました。




まあ。
政職は、



「これあの世でお紺に叱られない・・・」



と、言っていましたけど・・・。




多分、叱られる気がします・・・!

軍師官兵衛の感想第28話「脅え」

「武運が拓けたました!」



思えば・・・。




この日から新たな官兵衛の苦労が始まったのかも。




前半の困った殿が退場し、後半の困った殿下が始まる・・・。



「トラウマ」



なんじゃないかと思うのですよね。
悲嘆に暮れる秀吉に、



「あの表情」



です。




でもこういう事って現代でもありますよね。




かく言う私も・・・。




かつては現代の「武士(営業)」だった事もあるのですけど、お客様の予算を取りに行くときのテンションがヤバかったらしく後輩メンバーには、



「コワイ」



と、思われていた事も・・・。



「先輩みたいには成りたくない(コワイ)」



みたいなね。




でもタイミングが悪かったとも思うんですよね。官兵衛は先に「本能寺の変」を知っていたワケですからね・・・。同時に知っていたら官兵衛の動揺からの立ち直りが見られて秀吉の官兵衛の脅えもあまり現れなかったような気がします。




軍師官兵衛のあらすじと感想第28話「本能寺の変」でございます。

大河姫

今宵は此処までに致します。

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